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風と共に去りぬ (5) (新潮文庫)

風と共に去りぬ (5) (新潮文庫)

風と共に去りぬ (5) (新潮文庫)

作家
マーガレット・ミッチェル
Margaret Mitchell
大久保康雄
竹内道之助
出版社
新潮社
発売日
1977-08-02
ISBN
9784102091050
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風と共に去りぬ (5) (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

最終巻に来て、スカーレットはこれまでの大胆かつ奔放な行動のツケが回ってきたのか、次々と不幸に見舞われる。作者のミッチェルも残酷だ。もっとも、その責任はスカーレット自身にあったことも確かなのだが。アシュレへの愛も、メラニーに対するそれも、そして何よりもレットに対して。彼女は愛することよりも、愛されることしか求めてこなかったのだから。しかも、愛されることを当然のこととして。その意味では、最終巻におけるスカーレットの逆境は新たな試練であるともいえる。すべてを失ったが、最後の1行はいかにもスカーレットらしい。

2018/12/18

ケイ

最後までどうしてもスカーレットは嫌いだったが、歴史小説としての面白さとアシュレやメラニー、スカーレットのまわりにいる黒人達の魅力で最後まで一気に読んだ。主人公は彼女なのだから仕方ないが、スエレンと結婚したウィルや、彼女に忠実だったサムなどの話が途切れてしまったのは残念だ。終盤の話は、もう茶番のようで真面目に読む気が失せてしまった。レット・バトラーは、女性がいって欲しいと思う事を口にし、適時打甘い言葉を吐き、いざとなると背を向ける、物語を盛り上げるに相応しい男だが、彼も好きになれないまま。

2017/10/05

のっち♬

ようやく結ばれたスカーレットとレットの結婚生活は次第に冷え切っていく。浪費と虚飾を現出する新時代の様子が、スカーレットの目を通して活写される。次々と主要人物たちの本心が明かされる後半はクライマックスの連続で、大きな代償により友情や愛に気づいていく際の描写が圧巻。生活をささえていた二つの強固な城砦の崩壊を目の当たりにしつつも、「あたしは耐えてみせる」「明日はまた明日の陽が照るのだ」と託された重荷を肩に立ち上がるスカーレットの姿は最後まで逞しい。圧倒的なスケール感と華麗さをもつ物語に相応しい壮観な大団円。

2020/07/24

nakanaka

悲しいような清々しいような、しかしながら納得の結末でした。世界的に有名な作品に触れられて幸せでした。一人の女性の激動の半生を描きつつ、人間にとっての幸せとは何なのかという哲学的な内容も孕んでいて深い作品ですね。人の価値とは何によって決まるのか。スカーレットとメラニーという女性の対比が秀逸です。作者のマーガレット・ミッチェルがこの作品しか世に残していないということには驚きました。残念です。すっかり作品に魅了されてしまったので、映画も観てみようと思います。

2021/10/27

GAKU

全5巻読了。今回初めて原作を手にした時はかなり昔の作品だし、また題材的にも読み切る事が出来るか不安だった。しかし1巻の冒頭から惹き込まれ、最後まで一気に面白く読めた。当時の社会情勢、南北戦争、奴隷制度にも触れられ、各登場人物達の人物像も原作を通じ良く知る事が出来た。登場人物個々の感想を述べていくと、ここではとても足らないので割愛させていただきますが、私は終始レットとマミー推しでした。今まで躊躇していた長い原作、全巻読了した今は、早く読めば良かったというのが率直な感想です。

2021/10/20

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