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ここから世界が始まる (新潮文庫 カ 3-9)

ここから世界が始まる (新潮文庫 カ 3-9)

ここから世界が始まる (新潮文庫 カ 3-9)

作家
トルーマン・カポーティ
小川高義
出版社
新潮社
発売日
2022-09-28
ISBN
9784102095096
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ここから世界が始まる (新潮文庫 カ 3-9) / 感想・レビュー

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ジョゼ★絵を描くことにハマったプ女子

カポーティは初読でした。 この本は「カポーティ初期短篇集」で、未刊行作品を厳選した14篇。 どれも思春期から青年期に書かれたものだそうですが、その天才ぶりにビックリしました。 噛み締めるようにじっくりと読みました。 仄暗い感じでしたが、ジーンとくるものがあります。 帯にあるように「泣ける」とは何かちょっと違う感じです。 カポーティの事も色々知りたいなと思いました。 「ティファニーで朝食を」や「冷血」も読もうと思います。 そしてまたこの作品を再読したいです。 村上春樹の解説もあって、そちらも良かったです。

2023/02/18

やいっち

読む前は、表題の「ここから世界が始まる」に訳もなく難解そう、哲学的? と警戒気味だったが、読み出したら、どの習作も年齢に似合わぬ生活感風土感が漂っていて楽しめた。これが高校生ほどの若者が書いたとは思えない。

2023/08/14

Vakira

超初期短編集。題名の如く、カポーティの妄想世界がここから始まった。名前は知ってましたが、カポーティ初読み。偶々、本屋の新刊文庫棚でこれ発見す。最新刊で初期短編集であればカポーティ知るにはもってこい。なんたってカポーティ10代、それも思春期前位の頃の作品。解説とか帯のコメント読まなければとても10代とは思えないほどこなれています。多分、若年ならあろうはずの無理な展開がないからだと思います。すんなりとオチます。それも様々な視点の主人公。少年、老婆、黒人女給、少女とキャラは多様化。流石、カポーティの人間観察眼。

2022/10/22

aika

初めて読んだ時から心をとらえて放さないカポーティ。初期作品にもそのエッセンスは凝縮していて、ページを繰る時間は幸福なひとときでした。嫌われものの黒人の老夫人にまつわる記憶を、当時8歳の少年だった語り手が振り返る「ミス・ベル・ランキン」はじめ、私が惹かれ続けている残酷さと紙一重のイノセントが澱のように積もります。子供から大人になる年代の微妙な心の揺れや、社会という大きな枠の中からはみ出すようにして生きる人の哀しさや人情が染み入りました。あなたは、生まれながらにカポーティなのねと、表紙に語りかけたくなります。

2023/01/18

こばまり

近頃、書店での新刊チェックを怠っていたところこんな文庫が出ていて狂喜。ぐんぐん伸びる若芽のような、早熟な天才のキラッキラしたところがギュッと収められている。村上春樹の解説付きでお得感も。『冷血』を再読したくなった。

2022/12/07

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