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野性の呼び声 (新潮文庫 ロ 3-2)

野性の呼び声 (新潮文庫 ロ 3-2)

野性の呼び声 (新潮文庫 ロ 3-2)

作家
ジャック・ロンドン
大石真
出版社
新潮社
発売日
1959-06-01
ISBN
9784102111024
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野性の呼び声 (新潮文庫 ロ 3-2) / 感想・レビュー

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yashi_masa

自然や動物に主体を置いた文学作品が好きな私にとって本書は紛れもない充足感を与えてくれるものであった。一匹の犬か主人公なのだが彼が望む人間関係や自然に対する憧れが切々と伝わってくる。これは訳者の力もあると思う。しかし、その当時の背景や実際を知る著者のなせるものなのだと感じた。犬が主体であるから、人間を客観視し自然を独立した生命のように描く筆致に感心し、普段では感じる事のできない不思議な、また切実な生命の叫びを聴くような、まさに『野生の呼び声』なのである。飼犬からそり犬、そして野生へ。つづく。

2015/05/09

mAri

ジャック・ロンドンは「白い牙」に続いて2作目。人間に翻弄されながらも、最後は心優しき人間の愛に触れ、逞しく成長していく犬・バックの生き様が描かれています。正直、愛犬家としてはソートンの側にずっと居て欲しかったですが、「野生の呼び声」に抗えない物があるのでしょう。逆に、人間に与えられた自分の仕事に死ぬまで固執したデーブの死も印象的でした。

2014/06/22

makersat

著者の体験を犬視点で記述したのだろう。描写が豊かで極寒の大地が目に浮かぶようだった。主人公のバックは、飼い犬としての生活から一転、零下五十度の大地に連れられ、ソリ引きとして生きることに。徐々に原初から身に潜んでいた野生へと目覚めていく。時に残忍に思えるバックの様子は、厳しい環境においては一つの正しさを有している。そこに温い感情をもって嘴を差し挟むのは愚鈍に過ぎるというものだ(作中にも感情的な女性がいるが、とことん鬱陶しい)。それでいて、バックは愛情深くもある。大好きな人間を想う様は心を温かくしてくれた。

2016/02/19

チェリ

この本は登山のときに読むと決めて持ち歩いていた。疲れて寝てしまうこと数回、やっと読み終えた。やっぱりジャック・ロンドンはいい! これは初秋の山小屋で読むのが最高だと思う。バックは凛々しい!

2015/09/07

po-op

犬の吐く息が見えるし(雪の上の闇に白い息)犬の走る視界が見えるんだ。友人に話すときにこの面白さを表現できなかった自分が情けない。バックとソートンとの愛がとても美味しいのでかみ締めながら読んだうまうま。

2011/01/06

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