エミリーの求めるもの (新潮文庫)
エミリーの求めるもの (新潮文庫) / 感想・レビュー
ユメ
虹を追うように生まれついたエミリー。彼女のもとへ狂おしい文学的苦悩に眠れない夜中の三時が訪れるけれど、エミリーはそれに打ち勝ち、アルプスの高みを登り続けた。その姿をモンゴメリ自身に重ねずにはいられようか。だが、エミリーの求めるものは文学的名声だけではない。スミレ色の瞳をした乙女はまた、愛を求めた。しかし、それは彼女が自分の力だけで勝ちとれるものではない。愛は賜なのだ。そしてエミリーは最後にそれを得た。今度こそ、〈失望の家〉に希望の明かりが灯るだろう。ああエミリー、私はまたあなたに会えて嬉しかった。
2017/10/10
さゆ
結局エミリー3部作の中で、この『エミリーの求めるもの』を1番よく覚えていた。恋を夢みる10代前半の私が大好きな物語だったのだと改めて思う。当時の私はエミリーの決心に感動したけれど、それがいかに辛いものなのかはこれっぽっちも解っていなかったことだけは確かだ。今にして思えば韓流ドラマも真っ青の手に汗にぎるすれ違い?の連続のあげくの大団円であるとは思う。けれども望まれてニュームーンの一員となったわけではないエミリーが、エリザベス伯母さん達にとって、いつのまにか大切な家族になっていることが幸福感を与えてくれる。
2012/03/18
井戸端アンジェリか
大人になるって事は風のおばさんと逢えなくなる事なんだな。子供の頃のようなキラキラワクワクが少なめ。その代わりに現実が押し寄せてきて、うつうつ悩むエミリーは楽しそうじゃなかった。その楽しくないまま終わってしまうのか?え゛───イヤだよー。の後に、ちゃんとフフフフが用意されていました。あ~楽しかった!ありがとうモンゴメリ&村岡花子大先生様。満足満足
2018/10/13
そう
村岡さんが翻訳した最後の作品だそうです。三部作の完結編。創作に没頭するエミリー。作家としての苦悩と恋愛模様が描かれています。エリザベス伯母さんがエミリーの作品を認めたことがものすごく嬉しかった。アンとは違う雰囲気のエミリーですが、エミリーシリーズも大好きな作品になりました。
2016/05/31
rokoroko
子供の頃読んだ時沈没する船に乗ろうとする登場人物を止めるシーンが印象的だった。50年たって再読。話の運び等覚えていたのが面白かった
2019/03/18
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