アンの娘リラ 赤毛のアン・シリーズ 10 (新潮文庫)
アンの娘リラ 赤毛のアン・シリーズ 10 (新潮文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
これが最終巻なのですね。娘の視点から戦争中のことを書かれていますが、そんなに悲惨さを感じませんでした。このシリーズ初読みでしたが、女の一生としてのアンとその家族の有様が時代背景とともに描かれていて非常に楽しめました。何回も読んだという人の感想がわかるような気がします。
2016/12/19
chiru
第一次世界大戦とアンの末娘リラの成長を描く10巻。 赤ん坊嫌いのリラが戦争孤児の赤ちゃんを育てる奮闘ぶりは、アンの癇癪癖やそそっかしさを思いださせるエピソードが嬉しい。 アンの息子の帰りを駅で待ち続ける愛犬との4年半後の再会はとっても感動的。 アンの家族を通して見る『戦争』。 そこには絶望だけではなく、その現実を深く見つめ、受け入れ、諦めない勇気も存在していました。 帰還した彼へのリラの舌たらずな一言でしめるラストが可愛いく、重厚だったけど後味は爽やか。 次はアンの終着駅となる最終巻。 ★5
2018/10/07
優希
再読です。何事があっても穏やかで優しいアンシリーズですが、最終巻になって少し色が変わったような気がしました。アンは成長した6人の子供たちと幸せに暮らしていましたが、戦争の匂いは隠せないものですね。アンの青春時代と、リラの青春時代は全く色彩が異なるのだと感じさせられます。出征していく人々、赤十字少女団。これらからも悲しみで包まれているように思えます。ハッピーエンドでもいいのですが、悲しい美しさで物語を閉じるのもまたありですね。
2018/08/15
優希
平穏ばかりではないにせよ、常にあたたかく爽やかだったアンシリーズですが、この作品は暗く、悲しみをたたえているように思います。成長した6人の子供たちに囲まれて幸せな日々を送っていたものの、遂に戦争の影が訪れてしまいます。戦争が背後にあるので悲劇的な匂いがあり、胸を痛めるばかりです。アンの青春時代と比べると、リラの青春時代は悲しみで包まれていますね。寂しさをこらえて出征を見送り、気丈に振る舞う姿が辛くてたまりません。ハッピーエンドは訪れず、何もかもが変りますが、悲しみの美しさも必要だったのでしょうね。
2014/08/25
kaizen@名古屋de朝活読書会
Rilla of Ingleside。カナダの戦争に対する態度を知ることができる。 アンの娘リラが年頃になり、難しい問題に直面する。 カナダの置かれていた状況を知ることにより、物語の深みを感じることができるかもしれない。 映画の三作目で、なぜ戦争を題材に取り上げたのかが分かった。
2013/04/24
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