幸福を奇数に賭けて (新潮文庫)
幸福を奇数に賭けて (新潮文庫) / 感想・レビュー
S.Mori
2編の戯曲が収録されています。どちらも傑作で、サガンの代表作のひとつ『悲しみよこんにちは』に比肩する出来栄えです。表題作では、プレーボーイの男が戯れに伯爵夫人に恋をするのですが、その恋愛感情が本当のものになってしまいます。現代人の気だるい恋を辛辣に描きながら、人間の本当の感情が登場人物たちのセリフから溢れ出すところに、古典の劇と同じような美しさを感じました。『傷ついた名馬』も、男女の複雑な恋愛を描いています。こちらはオスカーワイルドを意識したような苦いユーモアが印象的でした。
2019/09/17
りっとう ゆき
表題作と、「傷ついた名馬」の2作の戯曲収録。ストーリー展開もセリフもさすがだった。
2023/08/17
ころお
おフランス大好きな色事モノ?笑まぁ戯曲なので、情事自体を描写しているわけではないですが。 いつも文化の違いを感じますが、特にフランス文学では夫婦間でも恋愛の要素強めでストーリーが展開しています。夫婦がお互いに「この人は私のものにはならないのね!」みたいな嫉妬や幼稚な駆け引きが繰り広げられて、ちょっと日本人ではあり得ない感覚笑 実際にこうなりたいとかこうしたいという感覚はないのですが、この世界観が面白くて好きです。 まさに歌の世界♪
2018/12/04
調“本”薬局問悶堂
笑った。最近サガンがすごく面白く感じる。 小説とはまた雰囲気が違う。小説はこんなふうに笑わないなも。サガンの戯曲すこくいいかも。 戯曲を読むとすごく“演じる”ってことをしてみたくなる。 《2020年7月 登録》
2012/06/24
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