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パルプ (新潮文庫 フ 41-3)

パルプ (新潮文庫 フ 41-3)

パルプ (新潮文庫 フ 41-3)

作家
チャールズ・ブコウスキー
Charles Bukowski
柴田元幸
出版社
新潮社
発売日
2000-03-01
ISBN
9784102129135
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パルプ (新潮文庫 フ 41-3) / 感想・レビュー

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ケイ

もう、無茶苦茶です。主人公の探偵は飲んだくれで、とにかく飲んだくれで。でも、仕事は真面目にしているよう。しているようなのに、全然解決せず、依頼人が敵になったり、偶然に見方になったり。そもそもの依頼が、赤い雀を見つけることや、死んだはずのセリーヌが生きていてアメリカを闊歩しているからそれを捕まえろとか、ムチャなものばかり。死神や宇宙人もでてくるし。けど、なんかあの最後は良かったなあ。楽しみました。

2015/02/26

sin

読む前に“鬼が出るか蛇(邪)が出るか”とつぶやいたが、出た!死神と宇宙人(しかも蛇形)「俺の予知能力!」まぁ冗談は置いといて…グダグダの探偵物語、依頼された案件は成り行き任せで呑んだくれ、会うやつ皆に絡まずにいられない暴力的で刹那的、アンチハードボイルドか、形而上文学を気取ってか、実人生に対する諦観なのか?死が隣り合わせの不可解なライトノベル。

2016/07/23

goro@80.7

ブコウスキー初読みでした。考えちゃいけない小説だな。宇宙人にも見放される地球がどうしようもない世界だと思えた。なんでも意味を見出す必要はないわ。

2020/07/29

Y2K☮

アメリカのプロレス団体に「スーパーヘンタイ」というマスクマンがいた。彼がリングの上を飛び回ると、日本語を分かっていないTVの実況が「ヘンタイ! ヘンタイ!」と興奮して叫んだ。日本に来た事もある。雑誌によると、ファンは「ヘーンタイ!」「ヘーンタイ!」という熱い声援を送ったそうな。何の話? 読後感の話。チャールズ・ブコウスキー、あんたの人生は確かに無駄で無意味だったかもしれない。でもその無駄と無意味に癒された人間がここにいる。きっと他にもいる。グチャグチャでテキトー、なのに時折胸を打たれる変態ハードボイルド。

2016/02/28

zirou1984

圧倒的なまでの最低さ。ハードボイルドに仕立てたはずが殻を割ってみればぐずぐずの中身が毀れ汚しちまったような、セリーヌも宇宙人も出てくるこのカストリ雑誌に連載されていてもおかしくない三文娯楽探偵小説。相も変わらず酒と女と競馬に芯まで浸かり切ったその不愛想さは軽妙かつ噴飯ものだが、遺作であるが故の感傷を拒絶するだけの気高さも不思議と感じてしまう。そう、ブコウスキーはいつだってブコウスキーだった。死をポケットに入れて生きてきた。乾ききった諦観から絞り出される、誰にも奪えやしない生の美しさ。最低なまでに最高だ。

2015/03/06

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