自閉症だったわたしへ 2 (新潮文庫 ウ 19-2)
自閉症だったわたしへ 2 (新潮文庫 ウ 19-2) / 感想・レビュー
イプシロン
「あるがまま」に生きるということを、青空を映しこんだ水滴のような透明な感覚で伝えている本に出合ったことはない。自閉症を知る、自閉症や心の病、ひいては運命と共に生きることへの勇気や励ましとして読ことも勿論できるが、それ以上に万人に対して「あるがまま」に生きることの素晴らしさ見せてくれる貴重な光を放っている。訳者の河野さんも述べているが、ある場面はヘレン・ケラーが「w-a-t-e-r」と話した瞬間に匹敵する美しさがある。本当のあるがままの生に行きつく術を知りたいなら絶対に読んで損のない一冊だと言い切れる。
2018/04/30
eirianda
成長するのは苦しいこと、という最後のメッセージが深く染み入る。これは多くの自閉症と言われる人とその家族だけでなく、誰もが価値観を揺さぶられるような内容だと思う。そしてドナはずっと成長し続けるのだ。苦しみながら、自分を深く理解し、他人と接していく。今、人生に立ち止まっている人に読んでほしい。
2018/03/21
テト
再読。
2017/01/10
axxxo
作者の体験談は、成功体験もつまっている。私は自信を持てないでいるも。彼女の言葉から自信や勇気もいただいた。相手に自分のことや気持ちを伝えることを諦めちゃいけないと思えた。私も彼女のように詳細に伝えられるようになりたい。作者の、仕事で、ロンドンに行かれた記載もあり。『イギリスでは、日に十人が、線路に飛び込んで自殺する。』とも書かれていた。そこから彼女の心の葛藤も見受けられた。環境や文化の違いから私自身もカルチャーショックを受けやすい。オーストラリア出身の彼女は、自閉症を世界中に広めて下さった。
2024/05/02
少年隊世代
中2病のように、自分のアイデンティティについて悩んでいた頃に貪り読んでた。長年我が家の書棚で眠っていたが、年末の大掃除を機会に、この本とおさらばすることになり、最後にもう一度読んでみた。 内的な抽象的な描写が多く、精神科医などの専門家や、自閉症当時者でない人にとっては、少し分かりにくいかも。また、自閉症でも色々あり、必ずしもドナと同じ経験をするわけでない。 それでも、ドナの独特の世界観は一度覗いてみる価値はあるでしょう。
2022/12/21
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