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偽りの楽園(下) (新潮文庫)

偽りの楽園(下) (新潮文庫)

偽りの楽園(下) (新潮文庫)

作家
トム・ロブ スミス
Tom Rob Smith
田口俊樹
出版社
新潮社
発売日
2015-08-28
ISBN
9784102169384
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偽りの楽園(下) (新潮文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

下巻は上巻でばらまかれた謎が少しずつ解明されていく。母の長すぎる独白とスウェーデンに おける性的な虐待..一体真実はどこにあるのか。 1963年の夏と ミアの夏..二つの夏が繋がり、 母の真実が明らかになる終盤はなぜか哀しい。 だが正直、母の独白で長く引っ張られた割に、明かされる真実は尻つぼみの感は否めない。 『チャイルド44』シリーズに比べて 明るい終わり方になっているのが救いである.. そんな物語だった。

2016/01/11

KAZOO

上巻に引き続いて母親のモノローグが結構多く、実際読んでみて母親の物語を主人公が解明するような感じを受けました。まあ期待している割には、という方々もいると思われますが、このような分野を開拓するのもいいのだという気がします。若干「ミレニアム」で感じたようなところもありました。

2016/02/27

stobe1904

トム・ロブ・スミスの4作目で2015年のランキング入りした作品。上巻の不穏ながらも、母親の独白を中心としたゆったりした流れは下巻も変わらずストーリーが展開される。『チャイルド44』を凌ぐとうたい文句にあるが、性質が全く異なる話なので同列には評価できない、のが正直な感想。レオ・デミドフの苛烈な運命を描いた旧ソ連ベースのスリラーとは打って変わって、家族の在り方を問うミステリー仕立ての小説なのだが、これはこれで十分堪能した。次作はどのような趣向なのだろうか、とても楽しみ。★★★★☆

2016/02/15

アッシュ姉

待望のトム・ロブ・スミス最新作!あらすじと帯を見て面白そうと飛びついたが、正直ちょっと肩透かし。猜疑心に取り憑かれ緊張を孕んだ母の語りに読む手が止まらなかったが、待ち受けていた真相に期待していた衝撃や驚愕は無かった。上下巻で引っ張るならもっと戦慄の結末が欲しかったし、この内容であれば一冊で良かったように思う。《チャイルド44を凌ぐ》という帯は明らかに煽りすぎで、著者としても本意ではないだろうし、ましてや《最高傑作》でもないでしょう。個人的評価はレオ・デミトフ三部作は★5、本作は★3.5。

2015/11/06

のぶ

家族の中だけの小さな問題だと思った事が、思わぬ展開に発展して行く、というのはサスペンス小説にありがちなパターンだと思うが、それが夫婦の間での事なら珍しくないが、この作品の変わっているのは血の繋がった親子の間で、何かある?と思わせて、物語を引っ張って行ってしまう事じゃないかと感じた。実際何かあった訳だけど、こんな設定の作品はありそうで、あまり読んだ記憶がない。この著者は「チャイルド44」以来楽しみに読んできたが、本作も期待を裏切ることのない面白い作品だった。

2015/12/13

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