ナイト・フライヤー (新潮文庫 キ 3-13)
ナイト・フライヤー (新潮文庫 キ 3-13) / 感想・レビュー
Kouro-hou
大本1988、邦訳平成元年のホラーアンソロジー。『プライム・エビル』が原題だったようだが、諸々の事情でキング先生の中篇が日本版の書名に。キング分はわりと直球怪物アクションだが、ストラウブなど他作は変化球やクセ球が多めで胃もたれするかも? 既読だがマレル「オレンジは苦悩・・」は地獄を2周くらいしてからの前向き加減が好き。バーカー「魔物の棲む路」の恐怖の匙加減の繊細&絶妙さは好物。最長篇のケイディ「暗黒を前にして」はお腹いっぱいの長さの上に全員いい感じに狂ってて、よく分からないけど頑張れ!と応援したくなるw
2020/05/26
**くま**
キングファンなので読みました。人気モダンホラー作家のアンソロジー、全13編。お目当てのキングは表題作ひとつなのでちょっとがっかりしました。しかも飛行機ネタなので機械オンチの私は頭パンクでキツかったですね。ポール・ヘイズル「昼食に女性を」の話の筋を知人に話したら爆笑&バカ受けしました。ブラックユーモアとして実は優秀? あとはトマス・テッシアーの「餌」が割と好きでした。過食症で体重が240キロある女性に恋した男性の話。あとストラウブの作品は一部無理だった、ゲイのロリコンって。正直いまいちの作品も多かったかも。
2014/04/10
康芳英
収録されている十三作品の内、デイヴィッド・マレル「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」、クライヴ・バーカー「魔物の棲む路」、ジャック・ケイディ「暗黒を前にして」の三作品が圧倒的に素晴らしかった。マレルにしてもバーカーにしても自分が触れた範囲の作品で作っていた作家のイメージを良い形で多いに裏切る作品で作家の力量ってやつをまざまざと見せつけられた気がした。個人的には母と娘の永遠の別れとその悲しみを丁寧に描きつつ文字通りの魔物をぞくりとする形で差し込んでくる「魔物の棲む路」が一番のお気に入り。
2014/04/05
星屑の仔
読んで恐怖を感じやすい物語とそうでない物語があるし、それは人によって千差万別である。自分は所謂「発狂して常人には想像もできないことを考え実行する」タイプの話にはほとんど恐怖を感じなかった。読んでいて「まあそんな人もいるのかな」程度だった。しかし一方で、科学的には十分に解明できない魔力を伴った事案で、かつその魔力そのものが自分の生命に危機を与えるのでなく、人間の深層の本能に働きかけてくる、そんな魔力に恐怖を感じた。その代表例が「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」だ。これは本能的に怖かった。
2017/10/02
アーチャー
タイトルのもなっているキングの中編を読みたかったんです。映画同様にダークで面白かったです。
2009/12/31
感想・レビューをもっと見る