スペースマン (新潮文庫 フ 15-2)
スペースマン (新潮文庫 フ 15-2) / 感想・レビュー
ニミッツクラス
85年(昭和60年)の560円の文庫初版。伊藤・朝倉氏のオリジナル編纂で24編の内の12編を収録(残りは「スターシップ」収録)。新潮のSFは出せば手堅い…企画センスが良い。宇宙SFコレクションと称した本書の作品群はもはや鉄板。但し、文学性の強いブラッドベリの、さほど有名でもない「イカルス・モンゴルフィエ・ライト」が巻頭にあるのは危ういし、モンゴルフィエを知らないと話がオチにくい。シェフィールド「月を盗んだ男」の月への執念はハインライン「月を売った男」と双璧を成す快作。異生物やFC物はオミット。★★★★☆☆
2021/12/15
H2A
ちょっと垢抜けないところもあるベタな感覚の中短篇を集めた新潮社のアンソロジー。「垢抜けない」というのは誉め言葉のつもりで「いこいのみぎわ」とか「鉛の兵隊」「バースデイ」あたりのレトロな雰囲気に心惹かれる。傑作ばかりというわけでもないが良い一冊。
2018/10/28
shamrock
宇宙SF詰め合わせ。お気に入りは「いこいのみぎわ」「バースデイ」「鉛の兵隊」。「かくて光あり」は今一つ乗りきれず。
2017/11/27
鯖
ハヤカワじゃなく新潮文庫からの選りすぐりのSF短編12編。どれもこれも面白かったけれど、行き先もどうなるかも分からない「どこでもドア」を扱った「無辺への切符」がよかった。こういう古き良きSFが読みたい二月だった。
2015/02/26
aki
『スターシップ』と対になるアンソロジー。なかなかの傑作ぞろい。アンダースン「わが名はジョー」は映画『アバター』のモチーフだと思う。主要登場人物の設定といい、話のもっていき方といい、原作といっても過言ではない。デル・リイの「いこいのみぎわ」は泣ける傑作。デル・リイの中短編は結構『SFマガジン』に掲載されているので、出そうと思えば日本版短編集が出せるんじゃないの。シェフィールド「月を盗んだ男」はハインライン「月を売った男」に対するオマージュ。著者はビジネス経験が豊富で、結構、ディテールがリアルでっせ。
2019/09/12
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