ミストラルの娘 上巻 (新潮文庫 ク 10-1)
ミストラルの娘 上巻 (新潮文庫 ク 10-1) / 感想・レビュー
プチライス
「街は微笑むように美しく、パリはパリに恋していた」 1920年代のパリで「ミストラルに摘まれるためだけに咲いている野の花のような素朴な寛大さで」与えられるかぎりのものを彼に与えたマギー。1940年代の保守的なボストンで「飛びぬけた美しさ」と「悲劇やロマンスに満ち」た少女時代を送るテディ。リラの香ただよう4月の夜の庭に投げ出された体、贈られた花で埋めつくされた部屋に浮んだベッドなど映画のワンシーンのように彩られた場面。キラキラ、ワクワク、ドキドキが色あせることのない物語。25年ぶりの再読。堪能。
2012/08/17
Chunko
なかなか。やっぱりロマンス系だけど、こないだのローソンブルーより現実味があって、登場人物にまだ感情移入とまではいかないまでも、まあ、いいなあと思う感じを抱ける(混乱)。マギーもテディもフォーブも、似てるけど違うヒロインらしさを持ってると思う。この人の作品は他のも読んでみたい。確か「スクループルズ」は図書館にあった筈。
1993/02/26
たまきら
私生児として生まれた女性、そしてその娘、孫。三世代の女性が生きるうえでこれほど面白い舞台設定は少ないでしょうー芸術家が真に輝いていた1920年代のパリ。そして、世界恐慌以降のニューヨーク。女性にしかわからない怒り、喜び、屈辱がすべて満載されています。ウマイ!
2014/09/01
カサブランカ
○ ミストラルという画家のモデルをしつくした揚句捨てられる。モデルクラブを経営し、娘を育てる。母の会社でモデルをしている娘が、ミストラルと出会う。1920年のパリから、現代のニューヨークまで、母子3代の大河ロマン。
2009/03/19
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