殺人摩天楼 (新潮文庫 カ 18-6)
殺人摩天楼 (新潮文庫 カ 18-6) / 感想・レビュー
ひなた
★3 竣工間近のインテリジェントビルが建設スタッフを次々に殺して行く話。そう書いてしまうととても陳腐に聞こえるがこれが結構読ませる。ハリウッド映画的派手さとテンポの良さで一気に読めてしまうこともあるが、有名建築家の言葉の引用やちょっとした薀蓄が利いている。登場人物の建築家がモーフォシスやゲーリーを非難し、モダニズムの巨匠ミースまでもこきおろしながらFLライトにだけは共感を示しているのもおもしろい。娯楽性の中にも作家の明確な価値観が潜んでおり、軽い内容ながらもカーらしい骨太感をキープしている。★4に近い★3
2013/11/23
CCC
ビルが全力で殺しにかかってくるB級ホラー。奇抜かベタか。途中よろしくやってるシーンがあったので、人を死なせても魂は不滅だから問題ないが、生まれてくるかもしれない命は母体を殺せば魂が生じなくなるので問題、とコンピュータが判断してそこから突破口、みたいな展開予想してましたが全然違ったなあ……。
2016/06/12
いそぴ
登場人物が皆キャラが立っていて会話が含蓄にとんでいるから長くても読ませますね。閉鎖空間で人が次々と殺されていくイヤーな展開はSF版『悪魔の棲む家』って感じ。カーの筆でなかったら読まなかったな、楽しめたけど。
2019/12/04
コマンドー者
最新鋭のインテリジェントビルが暴走して中にいる人間を抹殺してくるという2001年宇宙の旅とタワーリングインフェルノを足したようなB級パニックサスペンスもの。 600ページ超えと長いが、定番のツボを押さえた展開で結構面白い。 解説だと映画化権が買われたようだが、結局映画化されてませんよねこれ。
2018/09/21
owlman
排気ガスを撒き散らして、嫌煙運動なんてのは、確かにどうなんだろう?
2017/12/01
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