狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選 (新潮文庫)
狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選 (新潮文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
新潮文庫版ラブクラフト作品集第2弾です。南條竹則さんの訳で比較的長めの「狂気の山脈にて」「時間からの影」と「ダゴン」を含む8つの作品が収められています。創元文庫版に比べると南條さんの訳は読みやすいのですが若干怖さが薄れるのではないかという気がします。読み比べてみようと思います。
2020/12/08
absinthe
クトゥルフ神話の短編集。『狂気の山脈』と『時間からの影』は中編?だが似た話を続けてしまった。編纂は気を付けた方が良かった。この年代は神や悪魔が最大の関心事ではなくなり、信仰の対象としての神や恐怖の対象としての悪魔は頂点の座を降りた。宇宙の巨大さ、自然の複雑さはそれまでの素朴な予想を大きく上回っていて、神の教えが答えを教えてくれる範囲がいかに狭かったか痛感した時代だった。キリスト教的悪魔も大宇宙的規模の深淵と比べると小物化してしまい、小説では宇宙的規模の恐怖を創設せざるを得なかった。
2024/09/27
ゴンゾウ@新潮部
前作に引き続き読破するのに苦戦しました。漠然とした得体の知れない恐怖。想像力がないので頭に入ってきませんでした。【新潮文庫の100冊 2023】
2023/07/20
HANA
「狂気の山脈にて」と「時間からの影」の二大長編を含む短編集。地球史というか宇宙史をオカルトの視点から再構成したこの二長編は「コズミック・ホラー」というものを体現していると思う。ただあまりにも遠大なスケールと台詞なしの地の文からなる衒学的な文章から読んでいると疲れてしまうのも事実。そういう意味では前半収録の諸編の方が好みかな。ラスト一行があまりにも有名な「ランドルフ・カーターの証言」や「ピックマンのモデル」「ダゴン」等の如何にもといった恐怖小説が揃ってるし。個人的にはHPLの小説を読めるだけで満足でした。
2022/09/26
やいっち
ラヴクラフト(1890年 - 1937年)は、アメリカの怪奇小説・幻想小説の先駆者の一人とか。「一連の小説が「クトゥルフ神話」として体系化された。ラヴクラフトの創造した怪神、異次元の神、神話体系は世に広まり、現代のコリン・ウィルソンたちや「SF宇宙冒険物」に大きな影響を与えている」(「ハワード・フィリップス・ラヴクラフト - Wikipedia」より)という。「ゴシック小説やエドガー・アラン・ポーなどの系譜に連なる」とも。
2021/05/19
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