笑う死体 マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ (新潮文庫)
笑う死体 マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ (新潮文庫) / 感想・レビュー
Kircheis
★★★★☆ エイダン・ウェイツシリーズ第二作目。 前作はハードボイルド感が強く、刑事小説の雰囲気が希薄だったのに対し、本作ではエイダンも刑事の仕事をそれなりにこなしており、イライラすることなく読めた。 分量多い割に結構読みやすい。エイダンの一人称視点に加え、時折り三人称視点で犯罪の道具として利用される少年の様子が描かれ、不穏な空気を醸し出している。 しかし、あらすじ紹介でネタバレするのはあかんやろ… なおエイダンが過去のトラウマを乗り越える成長物語として非常に面白かったが、ミステリとしては弱め。
2023/03/30
モルク
マンチェスター市警エイダン・ウェイツシリーズ第2弾。夜勤専従となり相棒はサティ。休業中のホテルで見つかった死体は指紋が切除され、顔には満面の笑みが。しかし彼の氏名、素性は全く不明、その捜査に当たるエイダン。各章の終わりに挿入されるウォーリー少年の話。それがどう結び付いていくのか。エイダンは相変わらず満身創痍。さらに過去の闇も浮き彫りとなり、その悲しい話とボコボコにされたエイダンに萌える。ますますエイダンから目が離せない!
2022/05/17
ペグ
エイダン・ウェイツ〜トム・ウェイツを聴く。彼にこんな過去があったとは!! あまりにも残酷な少年時代。3作目の帯に書かれている惹句に偽り無し。この作家はこれからも追い続けよう。
2021/09/16
ずっきん
『堕落刑事』のエイダン・ウェイツ、潜入捜査から復帰したものの、最悪の相棒サティと共に半年間無休で夜勤である。評判は悪く、過去にも追いたくられての崖っぷち。メンタルぐらぐらで満身創痍で謎を解いていく姿にエールを送らずにいられない。捜査の過程や、各エピソードは面白かったのに、ラストの真相解明にそれほど盛り上がらなかったのは、わたしがミステリ読みじゃないからだと思う。三部作になるもよう。幸せになってもらいたい。
2020/10/24
Panzer Leader
「第202回海外作品読書会」夜勤専従に廻されたエイダン巡査。半年間休みなく警察内部でも四面楚歌状態と相変わらず不幸のどん底。そんな彼に休業中のホテルで発見された死体・連続放火・リベンジポルノ脅迫・運河での死体遺棄と事件が盛りだくさんの上、謎の尾行者や命を受け狙う者まで登場。一体どうなるんだとの思いも終盤になって一気に収束。エイダンが益々不幸になるとのアドバイスがあったけど、思いのほか救いのあるラストでホッとした。粗暴なだけだと思った相棒のサティが知性を感じさせるキャラになっていくのがグッド。
2022/04/26
感想・レビューをもっと見る