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恋細工

恋細工

恋細工

作家
西條奈加
出版社
新潮社
発売日
2009-04-01
ISBN
9784103003137
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恋細工 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

【ああ未読の友よ君を泣く 君読み逃すことなかれ 読メを好みし君なれば 少なき読者数なれど 綺羅星の如き著名ユーザーの絶賛レビュー『恋細工』 願わくばその目でご賞味賜らんことを】主人公の名の如く、凛とした錺(かざり)職人達の物語。「賢くないとわかっていても、ここでやめたら、あたしはあたしをやってゆけない」このセリフに、本気でぞくり、と来ました。高田郁さん『みをつくし』シリーズは女調理人という職人もの。同じ女性の身で錺職人として精進するお凛。→続く

2012/11/20

sk4

【 こ れ は 素 晴 ら し い 本 で す 】  『下町ロケット』にも通じる、モノ作りに身を捧げる者たちの情熱あふれるお話。 錺(かざり)工房、椋屋(むくや)に来たのは天才の一匹狼、時蔵。ご時勢や彼のせいでバランスを失って空中分解寸前の椋屋が、主人公お凛の幼馴染、お千賀の差し出した助け舟によって、再び一つにまとまり始めた。だけど・・・ モノ作りに魂を込める美しい姿が、日本人の心に響きます。 この本の良さが解からねぇ輩がいたとしたら、そいつぁ日本人でもなんでもねぇ!てやんでぇ!

2013/03/15

ちはや@灯れ松明の火

夜空に灯る月や星の糸を織り成したような銀細工に恋をした。簪や櫛は自らを飾り立てるものではなく己の手で創り出すもの、婿を取り血筋を残すよりも匠の技を直に受け継ぐことを夢見た錺職の跡取り娘。細工の魔に魅入られて故郷を離れ、誰と打ち解けることもなく頑なに技術のみを磨き諸国を渡り歩いて来た男。愚直でひたむきな二人の線に、奢侈を禁ずる苛烈な時流の線が加わった時、運命はひとつに撚り合わされその形を為していく。職人の矜持、心意気、情熱、持てる限りの技を費やされた細工は凛と白銀の光を放つ日輪となり、時を経てもなお輝く。

2010/09/07

いつでも母さん

立て続けの西條作品・・いや~良かったです。四代目は素晴らしい眼力でしたね。お凛の才能も気概もあっぱれです。お凛の周りも皆がいいんじゃないですか!お千賀との絆にもグッと来ちゃったし。「ずっと待っていました」にはウルウルしてしまいましたよ(泣)職人として、時蔵の技を伝えたかったのね。女としても一本筋が通っていて、まさしく『凛』としていいなぁ。雪華紋の香炉を創るあたりは、『六花落々』(←を先に読了したので・・)はこのための下地か?な~んて思ったが順番が違うわね。とにかく面白く読了。しばし余韻に浸る次第。

2015/03/11

kazu@十五夜読書会

初、西條 奈加。四代続いた錺職椋屋の娘お凛。姉の夫で義理兄、宇一が四代目春仙を襲名したが、病に伏せ五代目を受け継ぐ弟子がいなかった。お凛の父三代目長兵衛から内緒で、錺職の細工の修行していたお凛に宇一は、お上の禁令にふれる奢った細工をこしらえ、手鎖を受けている時蔵を番屋から椋屋に引き取る様に遺言する。老中水野忠邦による天保の改革で贅沢品が禁じられ商いが難渋するなか、時蔵の江戸では見られない技平戸と呼ぶ線細工に惹かれるお凛の若い男女の哀しく切ない恋模様と職人世界の粋と人情描く本格時代小説。⇒

2013/04/26

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