恍惚の人
恍惚の人 / 感想・レビュー
あじ
「介護」という言葉が浸透していなかった40年以上前に、認知症を取り上げセンセーショナルな時流を生んだ、言わずと知れた名著。舅の世話をする昭子は仕事を続けながら、進行する認知症に気丈に向き合ってゆく。決断を下さず手も貸さない夫、悪気はないだろうが辛辣な言葉で昭子の老後を脅かす息子。“老いた親は子が看るもの”という世間体。生命の逞しさと儚さと侘しさが、介護の現場に充満していた。『四人に一人が高齢者になる』と当時から予測しつつも国は目を逸らし続けてきた。有吉佐和子が書いていなければ、誰も見向きもしなかっただろう
2017/01/05
ともぞう☆
50年も前の作品。老老介護問題は永遠の課題。 昭子さんの献身的な介護には感服しました。
こぎん
1983.8.23読了
2014/10/04
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