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夜露死苦現代詩

夜露死苦現代詩

夜露死苦現代詩

作家
都築響一
出版社
新潮社
発売日
2006-08-30
ISBN
9784103014317
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夜露死苦現代詩 / 感想・レビュー

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harass

『詩は死んでなんかいない、死んでいるのは現代詩業界だ。』リアルを生きる人びとが生んだ心を打つ『詩』を探していく著者。雑誌連載記事をまとめたものらしい。痴呆老人の言葉、点取り占い、餓死した母子の残した日記、死刑囚の俳句、統合失調症患者の書く詩、湯のみの説教詩、相田みつお、などなど。アウトサイダー・アートであり、ベタの極みの数々。個人的に唸ったのは、玉置宏の曲紹介ナレーションは全部自作で同じものがないのだという。また、アダルトサイトの狂った名文句は、まさに『口に出して読みたい日本語』だわ。名著。文庫本あり。

2018/10/11

わっぱっぱ

【中辛御免】市井に埋もれ溢れている詩情を発見する著者の才覚には目を見張るけれど、文壇や評論家に対して大上段に振りかぶっている点がやや鼻につく。認識のされ方の違いはその言葉(詩)の優劣や評価の妥当性に結びつくものではないと考える。何を詩と思おうと思うまいとそれぞれだし、それぞれ咲くにふさわしい場所があるのだからわざわざ対立させることもないだろうに。とはいえ、紹介されている言葉たちに宿る命は、切実を超えて凄味すら感じられ、思わず手を合わせたくなる。

2017/05/15

RYOyan

何が芸術で何が芸術でないのか。それと同じように、何が詩で何が詩でないのか・・・。これにちゃんと答えられる人を僕は知らない。街を歩いてると時々ハッとさせられる言葉に出会う。その路上感覚を大切にしたいと思った。

2016/02/13

田氏

アウトサイダー・アートが注目されて久しく、今もアール・ブリュット美術館は賑わいを見せている。文学にも同じ潮流はあるのだろうか?私は知らない。愚考するに、アウトサイダー"ではない"アートは、おしなべて社会の何らかへの最適化を目指す。人の心を動かすこと、情報の伝達、商業的成功も然り。そういった加工を受けることなく、或いは全く別の方向軸に位相を合わせたことで、却って芸術性を獲得ないし見出される点にアール・ブリュットの神性が潜むのではないか。そう考えると、本書が所々で匂わせた社会的義憤は画竜点睛を欠いたと言える。

2017/12/02

loanmeadime

章毎に良い印象とそうでない感想を思いました。本書にその言葉は出てこなかったと思いますが、アウトサイダーアートという言葉になじめないので、それを取り上げる姿勢にどことなく不純なものを感じるのは私だけでしょうか?

2019/02/15

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