ヒップホップの詩人たち
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ヒップホップの詩人たち / 感想・レビュー
lily
10代の頃から面白いこと、楽しいことに貪欲で自分という表現者をリリックに落とし込んで、歌ってきた人達の生き様は悪か正義かという枠を越えた躍動感がある。彼等は常に動いている、それが結果的に後退だったとしても。そして彼等は決して諦めない。
2020/11/05
kazi
気に入りの読書家さんのレビューに触発されて、私も一筆書いてみます。レビューの中で使われていた“生命力”という言葉が私の心臓にクリティカルヒットでした。『悪か正義かという枠を越えた躍動感』それってまさに私がヒップホップに対して感じていた魅力そのものだと気付かされた。本著を読んで思ったのは、ヒップホップはもはや音楽ではないって事。音楽というジャンルの中にはもう納まりきらなくなったんとちゃう??声、フロウ、リリックだけでは語りきれない。
2020/11/15
koke
HIPHOPのリリックはアプローチの差はあれ、リアリティというのが重要で、そのヒリヒリしていたり、生々しいところが面白いと思います。ラッパーたちのリリックを現代詩ととらえ、彼らの生い立ちや境遇についてのインタビューを交えながら味わう内容です。凄まじい境遇を乗り越え今に至るラッパーも多く、彼らの生命力を直截に表現できるキャンバスがあってよかったと思いました。
2023/04/28
readtuktuk
「新潮」連載時にいくつかは読んでいたが、単行本で再読。映画『アウトレイジ』の続編がいくつもできそうな、ラッパー15人のインタビュー。リリックもある。いまはYouTubuもあるからそのまま作品にもアクセスできる。田我流、レイト、NORIKIYO、ZONE THE DARKNESS、チルプソ。「マリファナ売ってどうのこうのとかってラップしてるひとたちもいるけど、そんなのいちばん楽じゃんって、俺いつも思うんですよ。悪いことしか表現できないなら、悪いひとにしか届かないっていうか」(ZONE THE〜) →
2014/09/23
vaudou
真髄はリリック。インディ発だと歌詞カードなしがデフォなので、パンチライン記載は貴重であると共に、おのずと各人のリリシストとしての技量、そして差異も明らかにしてしまうのだなと。特筆はNORIKIYOと鬼の両名。その歌詞にはまさしく詩人の名に値する、文字組みだけでも作品として堪能できる神々しさすら漂っていた。
2014/08/30
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