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満願

満願

満願

作家
米澤穂信
出版社
新潮社
発売日
2014-03-20
ISBN
9784103014744
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満願 / 感想・レビュー

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starbro

図書館の予約に大幅に出遅れて半年以上待ってようやく読めました。ミステリというよりもミステリ色のある物語集といった感じです。このミステリーがすごい! 他数々の受賞作だけあってどの短編も読ませます。6編の中では「柘榴」が一番のオススメです。

2015/07/29

遥かなる想い

2015年度このミス国内第1位。 極上のミステリー短編集 だった。 事件を描くというよりも、 「人間の哀しさ」を見事に 書き込んでいる。 全編にわたる、まるで感情を殺したような 描写がよい。 人間の「業」のような ものを、著者視点で骨太に 描いて、読者を引きづりこむ。 読後に物語の余韻を 楽しみながら、次の短編に ゆっくり進む楽しさを 味わうことができる… そんな良質な短編集だった。

2015/01/25

サム・ミイラ

それぞれに趣の違う六話の短編集。私はまだボトルネックしか読んだ事がないが。やはりこの方の作品らしく冷静でどこか異常で違和感と不安感が横溢する物語。どれもひんやりとした肌触りのミステリーでありホラーであり、そして優れた文芸作品だと思う。後は好みになるが私は夜警と死人宿そして満願が気にいった。万灯は話としては好みなのだがロジックとしては成立していないように感じる。すぐ病院に行けば良いのに。ただ一篇柘榴は私には合わなかった。嫌いな話で読みたくなかった。これが一番米澤穂信らしいという意見が多いが…。

2015/04/11

Yunemo

「この余韻、いいですね」、読了後、頭の中に浮かびました。真相に至るまでのモヤモヤ感、真相を知った時の唖然とする想い。読み応え有り。6編それぞれに、人間の業というものを、いやというほど見せつけられます。全編ほの暗さが漂い、このまま読み進めてもそのままになってしまうのでは。との想いもあって、真相を知らされた際の驚き。人間の心の奥底に沈んでる「悪」が表に出てくると、こんな感じになってしまうのでしょう。暗いイメージながら、読後感は良好。こんな書きっぷりもあるんだ、納得して本当に読了。

2014/10/11

青乃108号

六話からなる短編集。【儚い羊たちの祝宴】はどれも似た風味の話しが続いて途中で食傷気味になったけれど、この短編集【満願】はいずれの話しもそれぞれに別な味わいがありながら、それぞれに強く惹き付けるものがあり興味深い。物語の導入良し、ひねりも効いているしオチも完璧。描かれる人物像も魅力的であり【満願】の妙子被告などは、その凛とした姿立ち居振舞いが目に浮かぶようだ。読んで決して損はしない、満足度100%の良作。のちに知ったが「このミス」など3つのランキングで首位独占も十分納得できる。

2022/01/21

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