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ぬるい毒

ぬるい毒

ぬるい毒

作家
本谷有希子
出版社
新潮社
発売日
2011-06-01
ISBN
9784103017745
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ぬるい毒 / 感想・レビュー

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風眠

人を貶める事しか考えてない嘘つき男。「私のすべては23歳で決まる」若さ以外には何も無いのだと、自分の凡庸さを自覚している女。男の嘘を知っていながら、その嘘に魅了され、いつか自分を認めてもらうのだと夢想する女の心理描写が絶妙にうまい。例えば「私を無視して回り続ける地球」とか「目ががらんどうになる」とか。やがて女の自意識はじくじくと自家中毒的にまわり、次第に男と女の形勢が逆転していく。それはまるで刑事ドラマのような心理戦。最後には「自意識過剰ですが何か?」と、一貫してブレなかった女の怖さを見せつけられた。

2014/01/07

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

☆7.0(←5点満点です。本谷さんは猛毒だ。 ) 虚構に忠誠を尽くす私には ずるずるとぬるい毒が穴から滴り堕ちて、 エスとエムを一括りにした 同じ穴の狢が身の上を匝り匝った。

2021/01/01

とら

前回の芥川賞、受賞作は出なかったけれど、候補作の中で何故かこの本だけが印象に残っていたので、図書館で見かけた時読んでみようと思い立ち手に取りました。ちょっと自分にはわからない世界でした。騙す騙される。それを受け入れるとどんな世界が拓いていくのか。...うん。考えてもわからない。この先に、こんな生活が待っていると考えると不安しかないです。いやでも、こんなのはほんの一部。そうそうあるもんじゃないでしょう。でも少なくともこの主人公は、この経験がなかったら絶望してたに違いない。色々あるんですね人の生き方って。

2012/03/03

ベイマックス

『異類婚姻譚』読んだ時よりも、理解不能だった(笑)

2021/04/05

あつひめ

演出家らしい発想と言ったら変だけど、じわじわとにじみ出てくる感情をこれでもかとこちらに向けて発射してくる感じを受けた。自分自身では毒の影響はない・・・まるで毒をもっていても生きられる毒蜘や毒蟻みたいに自分では何も感じないものが相手にはじわじわと毒が回っていくような・・・即効性のない薬物で追い込むような・・・つかみどころのない展開だった気がする。プロフをみるとさまざまな賞を受賞したり候補になったりしている。他は読んだことが無いけど、独自の世界観がある人なのかもしれない。

2012/10/02

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