KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

黒い雨

黒い雨

黒い雨

作家
井伏鱒二
出版社
新潮社
発売日
1995-07-01
ISBN
9784103026105
amazonで購入する

黒い雨 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

瑪瑙(サードニックス)

夏がくるといつも戦争や原爆の本を読みたくなります。戦争を知らない世代だからこそ、決して忘れてはいけないし、後世に伝えていかなくてはならないと思います。『黒い雨』は中学生の時に読んで以来でしたので、忘れている部分も多かったです。読み進むうちにああ、そうだった、こういうお話だった、と徐々に思い出しました。たった一発の爆弾で全てが変わってしまった事。あんな恐ろしい物はこの世に絶対必要ありません。二度と悲劇が繰り返される事のないように努力しなければと思います。

2017/07/19

ろべると

再読。原爆の災禍に喘ぐ広島の人たちの姿を、実際の被爆者の手記をもとに生々しく描く。実際に見た投下直後の市街地の惨状が抉り出される。もとになった手記も後年出版されているそうだが、作家の手によって再構成されることで、単なる記録ではない、文学的な価値に高められているのではないだろうか。そこに描かれるのは、ただ災厄を呪うのではなく、必死に生きようとする、そのために扶け合おうとする人たちの姿である。悲しみの極限に置かれて、なお立ちあがろうとする人々。これが日本人の、いや人間の持つ本当の力なのだと信じたい思いである。

2023/05/30

終戦の日が近くなったので、当時の惨状を生々しく伝えている本書を手に取った。広島で原発の被害にあった方々の体験を忠実に再現している。 「正義の戦争より、不正義の平和」という言葉が印象深い。日本軍は、一億玉砕の覚悟で戦争に向かうよう国民に働きかけていた。原発は無駄な血をながすことを避けるため必要な事であったとの意見もあるが、もっと平和的解決の道はなかったのだろうかと思う。

2024/08/12

ちょん

日本人である限り いつかは読みたいと思っていた作品。 目を背けたい箇所も数多くあったが、それ以上に人間の強さを感じ取ることが出来た。 日記調でたんたんと書かれているところが、余計に現実感が大きく 衝撃となって胸に残る。 いつかは行きたいな、広島。 内容(「MARC」データベースより) ピカドンによる肉体・精神の苦悶と悲しみ。重松の被爆日記、閑間夫人の戦時中の食糧雑記、岩竹医師の被爆日記、岩竹夫人の看護日記他をもとに、悲劇の実相を日常生活の場で淡々と描く、世界文学史上不朽の名作。

2010/07/29

kuriko

「白骨の御文章」がこんなところに。

2019/08/03

感想・レビューをもっと見る