KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

文学の淵を渡る

文学の淵を渡る

文学の淵を渡る

作家
大江健三郎
古井由吉
出版社
新潮社
発売日
2015-04-28
ISBN
9784103036203
amazonで購入する

文学の淵を渡る / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

壱萬参仟縁

古井氏:死んでいるというのも生きていることの一つのはずなんです。自分は生者であると同時に死者である(34頁)。テーマ 日本語が崩れる危険の中で(140頁~)。言葉はのべつ束ね、のべつこぼれる(142頁)。大江氏:福沢諭吉や中江兆民ら漢語の素養のある人間が、英語やフランス語を漢字と かな(傍点)に置き換えました。ありがたいことに、彼らは自由な言葉の感覚を持った翻訳者でした。新しい日本語の意味を、当時の読者がちゃんと読みとっていたのがすごい(152頁)。

2016/02/15

踊る猫

お二方が優れた読者/批評家であることを、『新潮名作選 百年の文学』に掲載された対談を読んで痛感させられる。大江氏も古井氏も専門はそれぞれフランスとドイツ文学かと思っていたのだけれど、日本文学をここまで読み込んでいるとは、と驚かされてしまったのだ。圧倒的な仕事量を積み重ねて来られたふたりのその創作の秘訣が垣間見えて興味深かった反面、こちらの不勉強故について行けなかったところもあり、古井氏の最近の仕事をまずは読まねばと思ってしまった。明晰に書くことと難解になることの関係も考えさせられる。実に深い対談だと思った

2016/08/24

抹茶モナカ

93年のお二人の対談から、15年の対談まで。日本文学について、連歌、短編小説と語る。大江健三郎さんが、小説家としての人生を私小説家としていて、ほぼ締めくくっているのが、ご高齢だから仕方ないけど、寂しい。古井由吉さんの作品は読んだ事がないので、挑戦しようかな。

2015/05/08

AMU

この二人の読書量が想像出来ない。

2016/12/10

パブロ

現存する作家の中で、最高峰のこの二人。だからこそ、どんな興味深い発言が出てくるか、と〜っても期待していたんだけど…。なんじゃこれ? 全然面白くないじゃん! 他人行儀すぎっていうか、遠慮しまくりっていうか、踏み込んだ内容がまったくない。二人とも葛西善蔵や嘉村礒多の私小説が好きという新しい発見があったのは、収穫だったけど、私がこの二人から知りたいのは、こんな生ぬるいもんじゃない。いかに戦中を切り抜け、戦後派や第三の新人、内向の世代といった戦後の文壇を渡っていったのか。そこをもっとツッコんでほしかったな〜。

2015/06/19

感想・レビューをもっと見る