無罪
無罪 / 感想・レビュー
harass
英米の著名な裁判記録13篇をまとめた短篇集。容疑者被害者の人間模様や裁判の経過と結果を描く。 実際の事件を描いていて推理小説のようなスッキリさはない。落ちはない。「逆転無罪」になった事件などがでてくるが真実はどうだったのかは藪の中。裁判の供述に確実と言えるものはなくどれも曖昧だ。小説のように自白や目撃証言は確実とは言えない。読者は宙ぶらりんの状態で読み進んで裁判結果がでて、容疑者の末路を読んでいく。無罪の扱いになったとしても読者は真実は誰にもわからないという現実をつきつけられる。
2013/02/07
ねずみひろし
作者は物語を読んで、なお彼女が有罪だったかも知れぬという疑いが、読者の心にきざすなら一旦法廷に立った人間を完全に許すことが、いかにむずかしいと書いていますが疑わしきは罰せずの原則にたてば無罪判決は妥当だと私は思います。
2016/05/17
BJ
880
2024/01/28
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