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ガラシャ

ガラシャ

ガラシャ

作家
宮木あや子
出版社
新潮社
発売日
2010-11-01
ISBN
9784103038337
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ガラシャ / 感想・レビュー

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ナイスネイチャ

図書館本。明智光秀関係の作品を読む度に、あの戦乱の時代の中、先見性を持ち、人間の愚かさを憂い哀れんでいた武将だと感じます。細川藤孝も然り。その血筋を受け継いだガラシャ。その苦悩人生を描いた作品。特に最後の章は良かった。

2014/08/22

ヨミー

細川ガラシャ(玉子)の生涯を描いた作品。日本史も詳しく知らないので、ガラシャという印象に残る名前で気になっていたことから、読んでみました。明智光秀の次女で、細川忠興の妻。織田信長〜秀吉〜家康に至る戦国の覇権争いの裏で、それらに巻き込まれ壮絶な人生をおくる玉子やその侍女の糸たち。玉子への周りの人物達のせつない想いが入り混じり明るい感じの話ではないけど、キリスト教や歴史の一面が学べて良かった。最後の幽斎(藤孝)の章が僅かに希望を持たせてくれて良かった。また何か歴史に絡む小説があれば、読んでみたい。

2015/10/04

nico🐬波待ち中

「時代」に翻弄された女・細川ガラシャ。あの明智光秀の娘、といえばどれ程の時代の荒波にもまれたか想像がつく。戦国時代の武将の娘や妻は男達の道具に過ぎず、そのさだめに逆らうことはできない。絶望の淵に立たされた彼女はやがて、キリシタンの侍女・糸に導かれるようにデウスにすがるようになる。洗礼を受けた後のガラシャの、夫に対する毅然とした態度に驚いた。キリシタンとなり拠り所を持つようになったガラシャ。信じる者は救われる、というけれど、彼女は真の意味で救われたのだろうか…。苦さと切なさがいつまでも残る物語だった。

2018/05/10

優希

とても重く、切ない作品でした。細川ガラシャの生涯の物語ですが、凛とした雰囲気というより、何処か病んでいるような感じがします。受け止めるのが苦しくなるような暗い雰囲気が流れていました。傷と悲しみの中にいる女性として描かれるガラシャ。そして侍女・糸の献身的な態度と報われない想いに痛みが走ります。信仰あってこその強い想いがそこにはあったのでしょう。大切な人を想うほどにすれ違う心が辛かった。様々な愛の形が丁寧に描かれているからこそ胸に刺さるものがありました。最後の幽斎の章が救いになります。

2015/09/27

なゆ

もう一度、読みたくて。忠興に嫁ぎ幸せだった玉子(ガラシャ)も本能寺の変の後、父光秀の罪により幽閉される。子も死産で絶望のなか、ささやかな想いとキリシタンの侍女糸から習った祈りに支えられていた。忠興もとんでもDV野郎なのだけど、愛に飢えた連鎖で歪み続けてさらに子らにも続くのか。子を愛せぬガラシャが悲しくて。「求めても与えてもらえぬ者が、求められても与えることはできませぬ。」この本ではラストにふわっと明るい余韻が残るとこが好き。あと細川藤孝と光秀の微妙に思いやる感じもなんか好き♡大河ドラマではどうなるかな?

2020/03/31

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