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軽薄

軽薄

軽薄

作家
金原ひとみ
出版社
新潮社
発売日
2016-02-26
ISBN
9784103045342
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軽薄 / 感想・レビュー

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🐾Yoko Omoto🐾

かつての恋人との命懸けの恋愛以降、常に空虚感を心に抱き、仕事、家庭、人間関係のすべて、果ては自分自身の存在に至るまで、満足を得られない女性。空虚という何とも便利でそれらしい響きを持った言葉を、彼女のように恵まれた人間が使うことに、傲慢さとやや白けた思いを抱きながらも、甥との道ならぬ関係にどう終止符を打つのか、最後まで興味が尽きないストーリーだった。理性的且つ客観的に物事を見ることは大切だが、彼女のようにいつ何時も、状況を、また人の腹を、俯瞰するようにしか見れないというのは、余りにも寂しいことだ。→(続)

2016/10/22

starbro

金原ひとみは新作中心に読んでいる作家です。タイトルからもう少し軽いタッチの恋愛小説かと思って読み始めました。実際は狂気でヘビィなラヴ・ストーリーでした。まさに金原ひとみワールドです。危ない男と気づきつつ、付き合ってしまう女性は結構多いんでしょうネ。ブラックホール的な負のオーラ満載のフェロモンを撒き散らしてしまうんでしょうか?もしハイティーンの時に、若くて綺麗な叔母が身近に存在していたら、魅かれてしまうかも知れません。

2016/04/03

優希

甥っ子と不倫関係に陥ることからして軽薄なことのように思えます。とはいえ、過去の経験から心を乱すことなく、淡々と関係を続けていくのが、不倫という背徳のイメージを感じさせません。様々な背景も丁寧に描かれているので物語に引き込まれました。離婚という選択肢を選ぼうとしているラストに、今後はどう生きようとしているのかと余韻を覚えます。

2018/04/22

なゆ

金原さんじゃなかったら、読まなかったであろうストーリー。甥との恋愛だなんてね。いや、読んでる限りは恋愛には思えないような。どちらかというと、ただの破滅願望?破滅的な女性は金原作品には必要なんでしょうけど。ただ、大筋はしょうもなくても(失礼)、そこにまつわる枝葉の部分の文章は好き。隙間なく文字が詰まってるページなんて、カナの複雑な思考が満載で素敵。中身は言い訳めいてるんだけど。どれだけ誠実でも軽薄でもいいけど、ちゃんと子供とは向き合っててほしかったな。言葉と行動がちぐはぐな気がして。そこだけひっかかった。

2016/05/07

nyanco

う~~~ん、私は保守的なのかなぁ。先ず、伯母と甥というところに違和感を感じてしまう。カナに対して共感できる部分がどうしても見つけられず、恋愛に奔放で無責任な女性に思えてならない。過去の恋人がストーカーとなり、傷害事件の被害者となったことがトラウマとなっていた彼女。甥に求められたときに抗わなかった彼女、甥が彼女に感じていた恋心と同等な感情を彼女は最初から持っていたのだろうか?状況に流されるタイプのように感じられてしまう。続→

2016/04/07

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