夜中にジャムを煮る
夜中にジャムを煮る / 感想・レビュー
nico🐬波待ち中
平松さんが日々の暮らしを丁寧に営まれている様子がよく分かるエッセイ。夜更けの静かさの中で一人ジャムを煮る。甘くとろけそうな香りが漂ってきそうだ。果物の一番美味しい時季をぎゅっと封じ込めて後でじっくり味わう…なんて贅沢!この他、平松さん流の食のこだわりがエッセイのアチコチに沢山詰まっていて楽しめた。平松さんのように、お酒と簡単なおつまみ片手に、一人でオトナのピクニックに出掛けてみたい。こんな小粋なオトナになりたいけれど、一人で飲み屋に入ることさえ出来ない私はまだまだ修行が足りない、としみじみ思う。
2017/10/11
まる
こんなにしっかり料理をしたことなんて今までないなあ…こんな風に料理を楽しめるようになりたいです。そのためにはまず食べることを楽しめるようになることですかね。嫁になるんだからこの半分でもちゃんとしたものを作れるようになりたいです。
2015/07/02
くぅ
好きだなぁ、この雰囲気。この感じ、よくわかるし大好き。白米を炊く、出汁をとる、塩をふる、炭をおこす…当たり前のことを丁寧に考えると、あとはどうにでもなる。頂き物の果物を悪くする前にジャムにし美味しさを詰め込んだり、カレーのスパイスにこだわったり…高級食材を使ったり綺麗に飾る料理じゃなくあるもので丁寧に。ズボラだった、料理は得意じゃなかったとあるが、素材の味を大事に作る日常の料理は温かい。また調理道具にお金をかけるのも一生ものとして買うなら決して高くないかな。文庫が出てるみたいだから買って手元に置こうかな。
2017/10/31
あつひめ
平松さんのエッセイ、2冊目ですが食べることへの情熱がこちらにも熱く感じられる作品で、私もご飯を鍋で炊いてみたくなりました。今では何でもスイッチ一つでできてしまう便利さの中で何かをどこかに置き忘れてきてしまったような気持ちがするのはきっと食事を作る時の手間と食べてもらう人への気持ちなのかもしれない。おいしいご飯の炊き方や鍋の種類などを掲載しているので参考になった。韓国料理もきっと日本のものと本場のものじゃ別物に近いくらい味が違うのだろうな。読みながら口の中はよだれでいっぱいでした~。
2011/06/09
emi
食いしん坊を自覚する瞬間がある。その食べ物(あるいは飲み物)を、一番美味しい状態の時を逃さず口にしたい、と思うとき。平松洋子さんの食にまつわる本書を読んだとき、同じ気持ちの人だと思った。食事は、どうとらえてるかに随分個人差があるけど、等しく必要なもので、ユニーク。作ることの好き嫌い、食べることの好き嫌い、道具の好き嫌い、外食の好き嫌い…食べずにいられないからこそ、好き嫌いが、興味の有無がくっきり浮かぶ。そうして血肉や骨をつくり、その積み重ねが育てたのが、つまるところ自分であると、著者に言われた気がする。
2015/10/06
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