マドンナ・ヴェルデ
マドンナ・ヴェルデ / 感想・レビュー
hiro
『ジーン・ワルツ』と同時進行で、別の視点で描いた小説。いつものように海堂さんの医療に関する問題提起だが、今回は産婦人科問題にも触れながら、代理母についての投げかけだ。実際、諏訪マタニティクリニックを取材されて書かれており、医療の進歩とそれについていけない社会との合意という難しい問題を扱っているが、もしこの小説が、十年、二十年後に読まれたときに、読んだ人が、この小説をどうのように感じるのだろうか。残念ながら、みどりが食事を作るシーンが多く出てくるが、あまり美味しそうには感じなかったw。ドラマも観てみよう。
2012/03/18
ダイ@2019.11.2~一時休止
東京篇その2。代理母が主テーマ。ジーン・ワルツから主人公を変更して書かれているので2作で1つになる感じ。オチはそれでいいのかと疑問が残った。
2014/04/18
財布にジャック
ジーン・ワルツを読んだのが、だいぶ前なのでせっかく対をなすお話だったのに、そういう意味では充分に堪能することが出来ずに惜しいことをしました。海堂さんは男性作家さんなのに、代理母の心情がみどりさんを通して細やかに描けていて、ちょっと驚きました。そして、理恵さんの医師としての志と子を思う母親の愛情との一騎打ちは読み応えがありましたが、出産や子育て経験者としては読んでいてかなり複雑な気分にさせられました。これは考えさせられますね!
2011/07/29
ちはや@灯れ松明の火
『赤ちゃんは神様からの授かり物?それとも魔女からの預かり物?』生命の誕生は本来神の領域、けれど其処に触れそうに迫る魔女の指先。聖母の胎内で育まれる硝子管の魔法で生み出されたふたつの生命、日毎膨らんでいく存在が掻き立てる限りない愛おしさと数々の疑問。さて、この子たちの父と母は誰でしょう?小さな生命がヒトとしての姿を持ってこの世に産まれ落ちた瞬間、彼等は親達の持ち物ではなくなってしまう。神も魔女も両親も遺伝子も関係なしに。大人達はそっと、真っ白な未来を秘めた子供達に愛情込めて笑いかけ、その幸せをただ祈るだけ。
2010/10/20
がらは℃
ジーン・ワルツの裏ストーリ。クール・ウィッチの代理母出産の裏にはこんな物語が。。。だからこそ、あのようなラストになったのか。『医学の卵』のシッター山咲さんって、そういうことだったとは。。。代理出産という側面から、親子を深く考えさせられる物語だったなあ。
2010/11/25
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