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白いしるし

白いしるし

白いしるし

作家
西加奈子
出版社
新潮社
発売日
2010-12-01
ISBN
9784103070429
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白いしるし / 感想・レビュー

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風眠

「恋、って何ですか?」そう聞かれたら、私は何と答えるだろう。幸せ、寂しさ、喜び、憎しみ、あきらめ、離したくない、離れられない。どれも違う気がするし、どれも当てはまるように思う。人には言えない恋、世紀の恋、というのもある。人の数だけ恋があり、それぞれの想いがある。良いか悪いかという基準では判断できず、理屈でもない。複雑に交錯する想いがあり、どうしようもなく暴走してしまう心。もしかしたら恋とは、心の中に生まれた魔物をコントロールする事なのかもしれない。恋は終わる、でも『』に閉じ込めた想いは、きっと永遠になる。

2017/10/10

文庫フリーク@灯れ松明の火

【白】という色を意識したのは、友人がチャレンジしていた『スピルトミルク』のジグゾーパズル。白の下地に【こぼれたミルク】の白。難易度はもちろん、その発想と豊かな白色に惹かれた。読みながら浮かんだのはピース又吉さんの『火花』自己を表現するものが笑いであれ、絵を描くことであれ、「個」として真正面から向き合うには膨大なパワーと恐れが伴う。まして自分が砕け散るような恋には、無意識の制御が働く。それでいて恋でなくとも、その制御が効かないイタい部分は誰しも抱えているように思える。序盤、夏目がストン、と恋に落ちる場面→続

2015/07/24

Aya Murakami

新潮文庫の100冊2017 新潮文庫の100冊2018新潮文庫の100冊2019 新潮文庫の100冊2020 美しいものに惹かれ芸術に関わりながらも自分自身は他人に必要以上に執着したり関わりが持てなかったりするみにくい人たちの群像劇。元カノのことが原因でとある女性に暴力をふるい、猫を必要以上繁殖させる(これって虐待行為ですよね?)男は最悪。元カノは昔自分の元を去って連絡も取れない状態の描写。おそらく元カノにも暴力をふるったのでしょう。

2020/11/28

* jazz *

愛する気持ちが走り出してしまう感覚とか、気持ちの描写がすごく心に染み込んできました。 ただただ会いたい・一緒にいたい・求めているものが違っても・将来のビジョンがなくても...漠然と好き・どこが?じゃなくて・・・ 苦しくも切なくも葛藤も、どっかで感じたことのある気持ち。 ちょっと関西弁がイヤだった(元カレが関西人だったため、フラッシュバックするカンジが拭い切れなかったヾ(・ω・`;)ノぁゎゎ ) (。-`ω´-)ぅ-恋愛って難しい、考えても分かんない、ケド やっぱり恋愛したい♪

2016/09/29

まる

表紙の白、良いですね。読了後に思わず指でなぞりたくなります。不思議な力を持つ色ですね。白地に白で描かれた山、見てみたいです。芸術について難しいことはわかりませんが、恋愛に全身で挑み、粉々になってしまう気持ちはよくわかります。出てくる人がみんな不毛な恋に全身でぶつかっていて辛くなりました。主人公以外の人たちもきっと、何も食べられずに「あかん」人になっている時期があるんだろうな。それでも全体的に暗くはなく、力強さを感じました。

2016/01/01

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