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夜が明ける

夜が明ける

夜が明ける

作家
西加奈子
出版社
新潮社
発売日
2021-10-20
ISBN
9784103070436
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夜が明ける / 感想・レビュー

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starbro

西 加奈子は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。久々の長編、著者の新境地でしょうか、厳しい底辺の社会で奮闘する若者たちの物語、表紙絵同様、読んでいて辛くなる作品でしたが、一筋の光は見えます。今年のBEST20候補です。 https://www.shinchosha.co.jp/special/yogaakeru/

2021/11/12

青乃108号

序盤は読みやすかった。2人が高校生ぐらいまでは。それからだんだん辛くなる。どんどん辛くなる。終盤は息が詰まりそうで、冗談ではなく窒息しそうで、とにかく早くこの物語からのがれたい、その一心で、くたくたになってなんとか読み終えた。なんとも不遇な2人の人生。この2人から見ると何て俺の人生は恵まれているのだろう。この本を読んだ上で放送業界に就職を希望する若者がいたら、その人に是非会ってみたいものだ。

2022/08/22

うっちー

さすがが直木賞作家。読ませる中に社会問題をしっかり埋め込んでいます

2021/11/23

bunmei

心が澱むような重苦しさに、足を踏み入れたような物語。貧困、虐待、性差別、過重労働、パワハラ、そして鬱…。現代社会が抱える様々な問題を次々と突き付けてくる。自分のエネルギーまでもが吸い取られていく感覚だったが、次の展開が気になる筆致力と凄まじい熱量を感じさせるのは流石に西さん。生きる事に不器用な2人が、底辺の生活の中で、這い回り生き抜く様は、痛くて心に響く。苦しいと声を上げなければ誰にも気づかれず、社会から見放されていく現実。その中で、最後に俺の後輩が切々と語る言葉に、著者からの力強いメッセージを感じた。

2022/03/02

けいご

この世は平等ではない。それが故に自分ではない何者かになろうと自分を覆い隠そうとする者や、現実に抗う者、弱者を痛めつける事で自分を優位にしようとする者、様々な者がいるがそのどれもが諸行無常。家族が死のうと心身が病もうと未来なんて知る由もなく時代は無常にも過ぎゆく。そして今日も自分の意志に関係なく終わる為の一日が始まる。明ける事のない世界の中にどっぷりと浸かりながら明ける事を願う事のそれぞれに目を背け続ける事とそうでない狭間で僕達は夜明けを待っている。そんな1冊でした★

2022/02/24

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