国盗り物語 前編 斎藤道三
国盗り物語 前編 斎藤道三 / 感想・レビュー
さと
読友さんのレビューを読んで、無性に読みたくなった。私が育った町は、まさに道三が天下を取らん と、その足がかりとした美濃(岐阜)。作中に並ぶ寺々や史跡を、若い頃は何とも思わなかったが、今になって何と贅沢な場にいたのかと思う。信長の功績の方が後世に語り継がれている感があるが、時代の常識を覆したと言ってもいい道三の偉業に唸る。地元らしくもっと道三について深く学ぶ時間をとってくれていたなら…と勉強嫌いだった自分を棚に上げて思う。
2019/12/04
GaGa
愛蔵版にて久々の読了。やはり面白い。聞けば、この小説が出版される前までは斉藤道三は単に主家を乗っ取った極悪人扱いされていたそうな。創作により、新たなスポットが当って本当に良かった。後編は織田信長編だが、明智光秀編でもある。読み返すのが楽しみだ。
2011/01/19
カマボコ
司馬遼太郎さん「燃えよ剣」ぶり。400ページ超えの二段組。いやー、すごい小説でした。美濃の蝮こと斎藤道三が美濃を手中に治めるまでを描いた前編だけど、名前が法蓮房から斎藤道三に至るまで、なんと目まぐるしく変わることか。エピソードが濃ゆすぎて、もうお腹いっぱい笑。後編は脇に織田信長、明智光秀が加わるようじゃないか!デザート代わりに別の作品読もうかと思案したが、満腹状態で後編のディナー突入ー(*^ω^*)
2020/01/14
ルルママ
主人公は斎藤道三かぁー。道三=蝮→苦手というのが、私の頭の中の図式。ところが、読み始めて、すぐに道三の虜に❤️文武両道。商才がある。戦になれば、巧みに武術も操る。女好きだが、初めの妻、お万阿への愛は貫く。そんな情の厚さが、より魅力的な人柄に感じさせる。寺の稚児から、城主に駆け上がっていく道三の人生。織田信長、明智光秀の両雄の活躍も、道三の影響からとなると、後編の話の展開が楽しみ。
2019/05/13
ナハチガル
斉藤道三という人の名前すら知らなかったけど、おもしろかった!小説というより講談のようで、本人が楽しんで書いているのもよくわかる。バイオレンスと立身出世とエロ、昭和の男子なら中学生から中高年まで楽しめそうだけど、最近の若者や女性が読んだらどうなんでしょうね。「床九朗の強い筋肉の締まりと体臭が、はじめて深芳野のなかに女という、男を迎えるにふさわしい粘液をもった生物を生まれさせた」って、昨今ではあまり見かけない文章ですね。「天よ、おれを誉めよ」とか、なんだかラオウみたいでイカしてます。後編も楽しみ。A+。
2019/09/16
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