夜の光
夜の光 / 感想・レビュー
takaC
The 天文部員高校生。ブッチ=黄川田祐一、ギィ=安田朱美、ゲージ=青山孝志、ジョー=中島翠、4人はスパイ。
2016/11/23
くろり - しろくろりちよ
天文部に所属する、昼は接点のないような四人。寡黙の美少女のジョー。情報を集め知識を蓄え敵襲の届かない空へと思いを馳せる。軽い口調で会話を武器とするゲージ。その内面に輝く魅力を持つと信じる。ギャルという皮を被って擬態するギィ。複雑な家族の中で自分の立場をぐらつかせながら、未来への切符を望む。寡黙な運び屋ブッチ。家族との確執から家業を捨てる決意がある。四人が出会う、日常に潜む暴ききってはならない謎、最前線の戦闘記録。身を寄せ合うように。闇夜に星の光と、仲間という希望を。研ぎ澄まされたスパイ・青春ミステリ。
2014/03/04
おしゃべりメガネ
最近、怒涛の勢いで読了している坂木さん作品です。内容は悪くなかったのですが、読んでいる自分のトシを考えるとちょっとフィットしなかったかなと。高校~大学もしくは社会人になる年代の読者が読むとピッタリはまるんだと思いました。いかんせん、アラフォーのオッサンが読むには青春オーラがまぶしすぎて。特に「ゲージ」のセリフや「ブッチ」の「メーン」が読んでいて、スンナリとならず、違和感が残ってしまいました。女子二人のキャラはいい味出していただけに、なんかバランスが崩れてる感じがしましたが、決して悪い作品ではなかったです。
2014/06/08
パフちゃん@かのん変更
活動も顧問もゆるい天文部。4人はそれぞれの理由でゆるい部活を選ばねばならなかった。各章ごとに語り手が入れ替わり主人公となる。ゲージ以外は親との確執があり自立を目指している。ゲージが妙に明るいのが救いになっている。星を観測しながら屋上や野外で料理して食べるのがおいしそう。コーヒーもおいしそう。こういう仲間っていいね。
2013/01/21
kariya
夜空を見上げて、数えられる星は幾つだろう。それぞれ”今”を戦って生き抜かねばならない理由がある天文部員の4人が、日常に潜んだ謎を軽やかに解いていく。「スパイ」や「戦場」に自分達の立場や境遇をなぞらえる心情は、痛々しくとも滑稽な大仰さとも映るだろうが、恥ずかしながらかなり共感して読んだ。4人の最後まで、依存し合わず保つ距離感も清々しい。でもたとえ今、同じ空を見る人がいなくとも嘆く必要はきっとない。誰しもいつかは見つけるのだ。たった1つでも、これからも幾度となく巡る暗黒を、かそけき光で力強く照らす、夜の光を。
2009/09/10
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