秘すれば花: 随筆
秘すれば花: 随筆 / 感想・レビュー
山内正
狭い砂地の路地を歩いて障子の向こうから 妻と睦み合う声が聞こえ 小さな濡れた網が外に干してあった 数日してその若い女房と夫を見掛け 可愛い顔立ちの 私はその路地を通らなくなったそっとして置きたいと 貧しい暮らしをしてる人が殆どで 若いあの夫婦もそうだと 毎日海を眺め漁師達の生活の匂いを嗅ぎ 作家として過ごしてる 腰越の浜は歩いてすぐ、老漁師とも馴染みになり、昔は魚が捕れたと言う 夏場は人出が増え地元の物価が上がる 我が家の庭には紫陽花や木蓮が咲き 原稿に迫られる私は幸せな気分には 成れないでいる
2023/04/22
感想・レビューをもっと見る