歌と饒舌の戦記
歌と饒舌の戦記 / 感想・レビュー
Engine of whale
同著者の東海道戦争と朝のガスパールの中間的なドタバタSF。 自身すら諷刺し、極端な状況のなかで見えてくる人間の本性を抉り出している。最終的にはデリダやヴィトゲンシュタインのような言語論にまで飛躍するが、そこにあるのは虚構が軽んじられる俗世への皮肉なのかもしれない。 また、三島由紀夫への鎮魂歌としても読むことができると思う。物事の虚構性が自覚されず、軽んじられた世の中の、無節操な即物主義。ホッブズ的混沌あるいはオルテガ的大衆のドタバタ、おふざけの韜晦に隠されながらも本作で筒井は真摯に虚構論を展開している。
2018/10/09
中村椋
タモリがイグアナのように首を伸ばすところ個人的ハイライト
2017/02/07
Mikey
筒井康隆のSF。やっぱり冗談が多くてついていけない。それなりに面白いが、パロディーなので疲れる。まあ、北海道にソ連が侵略にきて、アメリカは見て見ぬふりして、その間に中東をスキにしきったり、かと思えば、アメリカインディアンの血をひくアイヌの若者が北海道独立のために戦うとか、馬鹿げているようでう痛烈に社会を皮肉っているところはスキだ。
2017/05/05
けいちゃっぷ
めっさオモロイ。SF作家の集まりでツツイが北海道に行くハメになるところのやりとりは爆笑。
黑猫
1998年7月1日読了
1998/07/01
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