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薬菜飯店

薬菜飯店

薬菜飯店

作家
筒井康隆
出版社
新潮社
発売日
1988-06-01
ISBN
9784103145172
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薬菜飯店 / 感想・レビュー

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yumiDON

黒くて濃くて面白かった。前編に漂うやり過ぎなくらいのブラックさ。一気読みでした。表題作は自分もこのお店行ってみたい。きっと食べたいメニューがたくさん見つかるだろう。一番は「イチゴの日」最高にブラックでよかった。ある意味すごかったのは「偽魔王」。とにかく下品でグロい(誉め言葉です)。その勢いは衰えることなくラストへ突き進み、目眩をおぼえる。それだけに、ラストがなんとも良かった。

2015/12/12

空猫

再読。薬膳が流行り出した頃の作品なのか?薬菜への強烈なリスペクトか?[薬菜飯店]少し怖いが一度は行きたい。昔話のような[法子と霊界][ヨッパ谷への降下]。タイムトラベルと米国への皮肉を絡めた[秒読み]。題名からは内容が予測不可な[イチゴの日]は、なんとスプラッタ満載でマスコミ批判も?。これもグロな[偽魔王]は最後の[カラダ記念日]への助走か。[カラダ…]は本家[サラダ記念日]と読み比べないとその歌の秀逸さは読み解けないのか~。ともかく1話1話の世界観に落差がありすぎて、その強烈さにお腹いっぱいの一冊。

2017/08/22

okawari

『薬菜飯店』一番のお気に入り。病気にあった料理を食べるとたちどころに治る夢の様な料理店。悪いものを吐き出す時の爽快感が見ていて面白かった。実に羨ましい。『いちごの日』前半のテレビ関係者たちが冗談のようなことを話しあう場面、後半のネタがバレた後のスプラッタ。グロイがスカッとする。『ヨッパ谷への降下』特にストーリーはない。少し幻想的。お気に入り。『偽魔王』下ネタ多めでとにかくグロい。でも最後の父親だけ生き残って、動物に成り果てた者たちを育てるシーンは好き。

2014/11/14

遠山

おもしろかったあ、どんなテーマでもきれいに短編にまとめ上げていくのは、もう、何だ、すげえな、ただ死の恐怖を感じると皆漏れなく盛大に漏らす、ズボンがひっさがるほど漏らすからあまり人には勧められないけれど、中でも「ヨッパ谷への降下」は格別だった。他のスプラッタアと違って静かで、それでいて生々しく彫琢されまくった隙のない文で細大漏れなくキマッていた。最後も羅生門や袈裟と盛遠みたいな杳として知れないシュッとしたエンドで染み染みした。素敵だった。あと「カラダ記念日」笑った。付箋を貼りまくった原書と突き合わせて笑った

2022/08/15

hirayama46

再読。とがった実験性はやや抑えられて、わりに自然体に見える短編が多めになっていますね。特に読み返して面白いな、と思ったのは「法子と霊界」で、古代中国の仙人のような存在(明言はされていませんが)をメインに据えることによって、ナチュラルにへんてこな物語を語っているのが技ありでした。「偽魔王」もとぼけた味わいがあって良かったです。

2017/09/25

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