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ダンシング・ヴァニティ

ダンシング・ヴァニティ

ダンシング・ヴァニティ

作家
筒井康隆
出版社
新潮社
発売日
2008-01-01
ISBN
9784103145295
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ダンシング・ヴァニティ / 感想・レビュー

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優希

カオスでした。脅威の反復文体が増殖し、巻き戻されていくようなストーリーが夢なのか現実なのかどうか分からなくなります。似たような話が連なりながら微妙に展開し、パラレルワールドを覗いているような気分になりました。延々と続くようでありながら、きちんと着地しているのが凄いところです。徐々に過激になっていく「文学ダンス」や「クラブの歌手」というモチーフが筒井サンらしい。繋がっていない物語が繋がっているように見えて来る怖さを味わいました。でも面白い。

2016/05/07

ねりわさび

直訳すると"空虚は踊る"という題のとおり不条理文学とドタバタコメディを混合させた実験性の強い小説。ラストシーンで明かされるまで、この連続カオス表現の答えが出ないところが推理小説的といえるかもしれません。ドラマとしての流れよりキャラクターの行動が悉く面白いので楽しめました。カットアップ小説の裸のランチなどがお好きなひとにはお勧めします。面白かったですね。

2021/08/10

GaGa

筒井氏の本を初版で買って4年も読まずに寝かせたことは初めてかもしれない。実際これは10ページほど読んでから、体力があるときに一気読みしようと決めたので、仕方がない。腹をくくって読み出すと、中盤から何故か吹き出す回数も多く、にやにやしながら読んでいたようで、まだまだこういうの面白さを感じれるのだなあと嬉しい自覚(笑)筒井氏初心者には絶対お薦めは出来ない極上の海鼠腸(このわた)

2012/02/06

kinnov

驚いた。戸惑った。楽しんだ。ダンスのように繰り返される言葉たちも、登場する度に趣やリズムを変え、仕舞には単純な反復でなく遠く離れた文脈からの反応であったりバリエーションであったりする。どこにいて、どこに連れて行かれるのかと不安になると同時に、うねりに身を任せている快楽を味わえる。その癖、物語は綺麗に完結を迎える。演奏とダンスが意図的すぎるくらいのカタルシスで終わる。なんてズルくていやらしい。これだから御大の作品は止められない。40年も前に作品に触れた時の驚きを今も与えてくれるなんて、どれほどの奇跡なのか。

2020/10/05

たー

ブッ飛んでる。70半ばの爺さん(失礼)の書く本じゃない。でも面白かった。壮大なる走馬灯?

2010/12/13

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