拉致と決断
拉致と決断 / 感想・レビュー
ぶんこ
拉致されてからの招待所での24年間が描かれていました。帰還された時のバッジ着用等、不審な点がすべて北に残されていた子供を思っての事だったとは。子供のために在日朝鮮人だと偽り、工作員にされない為に日本語を教えなかった等、北で生きていかざるを得ない将来を考えての様々な努力が胸をうちます。また今にもアメリカと戦争が始まると、戦時体制をとっていた頃の話では、戦時中の日本を思い浮かべました。ここまで戦時体制をとっていたとは!しかも国民は最後まで徹底抗戦をしろと教育されていた。自らの国民の命を・・・哀しい。
2015/09/21
美紀ちゃん
北朝鮮の文化や食糧事情、国の方針等が馴染めず、もやもやした気持ちで読んだ。まだ北朝鮮に残されている拉致被害者が、早く日本へ帰国できるように、日本政府はもっと働きかけてほしい。
2013/01/06
きさらぎ
率直な感想を言うと、想像よりマシな暮らしぶりが描かれていて、少しだけほっとした。 少なくとも飢えとか密告とかの命の危険はなかったようで、北朝鮮の一般市民と比べると恵まれた生活をしていたようです。 とはいえ、拉致された時点でこれ以上ない地獄。帰国してから子どもたちを日本へ迎えるまでに1年7ヵ月もかかっていたんだ。その間のご家族の苦しみは言葉にできません。現在日本で幸せに暮らしていることを祈ります。
2018/04/10
meg
拉致。生き延びるためにどうしたらいいのか、何をしてはいけないのか、誰にも聞けない過酷な状況。言動や心の中まで監視されている毎日。蓮池薫さんが24年間、考えて考えて行動してこられたことの一部を、この本で読むことができる。ご一家が帰国できたのは、運が良かったからだけではない。並外れた知性と精神力と家族を想う心と、こんな理不尽に対する負けん気と。どれが欠けても、いわば地雷だらけの生活を生き延びて、一瞬の帰国のチャンスを得ることは難しかったにちがいない。そんな馬鹿なと怒るだけではなく、何が出来るかを考えなくては。
2013/09/20
ぼちぼちいこか
北朝鮮に拉致され24年間、北朝鮮で生活をし、日本に帰国するまでのいきさつとその思いを書いた本。しかし、まだほかにも拉致被害者がいて北朝鮮に残されていることを思うと迂闊なことはいえないのであろう。行間からひしひしと伝わってくる。独裁者国家。恐るべき。私たちが出来ることは拉致被害を決して忘れず、拉致された人たちが全員帰国するまで声をあげるしかない。
2023/04/11
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