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かけら

かけら

かけら

作家
青山七恵
出版社
新潮社
発売日
2009-10-01
ISBN
9784103181019
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かけら / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

初読み作家さんの青山さん作品です。さすが「川端康成文学賞」受賞の作品で、なんてことないごく普通の日常の場面ややりとりを不思議なくらいうっとりするような美しい描写に仕上げています。まるで文字がつなぐ一文は絵画のように鮮やかで、シンプルな会話のやりとりからは静かな音色が聴こえてくるかのようです。話自体は正直「だからどうしたの?」ぐらいシンプルなストーリーですが、そのシンプルさゆえに他の記述がより映えてくるのかなと感じます。読友さんのレビューで気になり手に取りましたが、素晴らしい作品との素敵な出会いに感謝です。

2016/05/25

けんとまん1007

何気ない日常を描いた短編。三つの風景。その中で、表題の「かけら」が身に沁みる。父親と娘を描いたものがたり。果たして、自分と娘はどうだろう・・・どうっだったんだろう・・・と思う。そんなに会話があったわけではない。それでも、ある日、父の日のプレゼントに小さな手紙が添えられていて、自分のことをよ~く観て、気づかってくれているんだなあ~と思ったことを想い出した。

2022/01/26

よこたん

“「なんか、ただ水に石を落っことしてるみたいなんだよね。お父さんと話してると」「そうか」” 若い娘と父親の会話なんてそんなもの。なかなかキャッチボールは成立しがたい。お父さん何考えてんだか、つまんない…身内ゆえの手厳しさ。そんなひと時すらも、齢を重ねてふと思い返せば、ああそんなことあったと懐かしい大切な思い出の一つとなる。取りたてて何かが起こるわけでもない、日々積み重ねられてゆく日常のピースを切り取って、しばし眺めて又そっと元の場所にカチリと戻すような感覚がある。さらりとしているようで濃密な描写が独特。

2017/12/02

青蓮

初読み作家さん。読み友さんが青山さんの本を読んでると言うことで、私も手に取りました。「かけら」「欅の部屋」「山猫」収録。どのお話も、穏やかで淡々とした日常をスナップ写真のように切り取った感じがしました。さらっと読める分、あまり心にひっかからなかったので、青山さんとは合わないのかな?とは言え、他の作品も借りてきたので、もう少し読んでみるつもりです。

2015/07/15

あじ

対象を穴があくほど観察する作者の眼力。虫眼鏡ごしにジリジリ焼かれる、そんな思いが幾度も過った。★3.2/5【短編集】

2017/11/14

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