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繭

作家
青山七恵
出版社
新潮社
発売日
2015-08-31
ISBN
9784103181026
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繭 / 感想・レビュー

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なる

現実なのか幻想なのか、その輪郭が終始ぼやけていて読み手を撹乱させる。美容師として自分の店が軌道に乗り始めている舞と、その客として現れた希子、舞と同居するミスミとの関係を主軸に物語はいびつに駆動する。舞とミスミとの関係は読み進めていくと次第に判ってくるのだけれど、それが果たして事実であるのかさえ疑わしくなる。希子との関係も然り。途中から視点が変わって行く中で全体を覆う靄のような不穏な空気は色を濃くする。遠慮なく。近年の小説にあまりない読書体験で、とても新鮮だったけれど、同時にうんざりするほど気分が滅入る。

2020/12/17

なゆ

何の先入観もなしに読み始めたら、とにかくよくわからないことだらけ。舞とミスミの夫婦関係も謎なら、舞と希子の関わり具合も謎。希子とその彼氏というのも。どこか妙な比喩表現や、先の読めない行動や言動など、とにかく読んでてザワザワしてしまう。だんだんミスミも道郎も不気味に。けれど、その〝よくわからなさ(?)〟ゆえに、何故なのかが気になり、惹き込まれてしまった。ああそうか、確かに〝繭〟だな、というラストだけど、この終わり方で大丈夫なのかしら。ともかく、この不穏な感じは嫌いではない。

2015/09/24

Satomi

ひたすら薄気味悪い2人の女性。ひとりは夫に暴力をふるうDV妻。もうひとりはひたすら彼が帰ってくるのを待つだけの女。相手を好きになり過ぎて行き詰った感情が激しくぶつかる。死ぬほど好き…!?!?殺したいほど愛してる…!?!?私には共感する部分はないし、理解も出来ない。いったい何を求めてどこへ向かっていくのか…。なかなかの問題作。青山作品初読み。初読みに選ぶ一冊をおそらく間違えた( ̄▽ ̄;)

2016/06/30

モルク

女性から男性へのDV。それをもって依存し合う夫婦。美容師の舞と働かずに妻に尽くすことにいそしむ夫孝。そして彼らと同じマンションに暮らしたまにしか来ない男を待ち続ける希子。舞と希子は単なるご近所さんではないが、友人といえるほどでもなく最後までわかり合えず噛み合わない。DVを繰り返す舞よりも、いつも笑を浮かべて調子の良い孝の方が怖い。いつの間にか最後まで読まされていた。

2017/08/18

Yuna Ioki☆

1238-441-32 病んでる系は苦手だ(¯―¯٥)誰もが幸せになりたいけれど、どこでどう間違うのかのか。。。間違った場所がわかれば苦労しないんだろうな。

2015/10/13

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