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約束の海

約束の海

約束の海

作家
山崎豊子
出版社
新潮社
発売日
2014-02-20
ISBN
9784103228233
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約束の海 / 感想・レビュー

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遥かなる想い

山崎豊子の遺作。 題材は海上自衛隊の潜水艦と 釣り船の衝突事件だが、 後記を読むと、若き士官 花巻朔太郎の父和成を通して、 「戦争と平和」を描きたかった のでは…という気がする。 それにしても構想が雄大である。 過去を巡る旅を通して、あの 戦争を描くという構想が 道半ばに終わったのは残念だが、 その雰囲気だけは伝わって くる…朔太郎と頼子はどうなるのか、 そして父和成の過去の真実は 何だったのか…未完の大作ゆえに 思いをはりめぐらせれる…そんな 物語だった。

2014/06/29

山崎さんの最後の作品、未完成が残念。素晴らしかったです!朔太郎の父は大東亜戦争の酒巻少尉がモデルで納得です。二部~ラストを山崎さんの言葉で一緒に朔太郎の人生を歩みたかったです。父との約束の海シーンなんて感動したんだろうな。海上自衛隊、潜水艦の事かなり詳しくお調べになられており。私の様な思想側の人の心情を代弁する台詞が随所に見られ共感し、勿論逆の思想の方々の心情もありおや?と思うことも。山崎さんの読者へのメッセージは大変素晴らしく胸に響きました。P91の原田さんの台詞が良かったです。

2014/03/29

koba

★★★★★最後まで読めないのが惜しまれます。

2015/05/08

zero1

偉大なる表現者、山崎の遺作。国防と自衛隊の存在意味を問う力作。潜水艦「なだしお」衝突事故をベースにした作品。作者死去(2013年)のため、第一部のみ。それ以降のプロットが示されている。 第二部は、花巻の父が真珠湾で捕虜になったことなどが描かれる予定だった。 (モデルは酒巻和男氏。「二つの祖国」とつながる) フルート奏者、頼子との恋愛はどうなったのか。 米国の原潜でどんな経験をしたのか。 各読者が想像するしかない。 改めて山崎の死を悼む。戦争を含む現代史を恐れることなく描いた功績は大きい。

2018/10/22

のり

海自の潜水艦「くにしお」に乗務する若き幹部の花巻朔太郎。厳しい環境で着実に経験を積み、揺るぎない信念を持つ中、釣り船との衝突で大惨事と科す。海難審判で明らかになる真実。犠牲者が多数にわたり、責任の重みに押し潰されそうになり、辞職を考えるが…実家に戻った時の父親との会話、さらに父親の過去を踏まえると切なく重みがある。第三部までのプロットが多数あっただけに、山崎さんが鬼籍に入ったのは残念である。本人が一番の心残りだったと思うが…

2017/05/23

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