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深夜特急〈第三便〉飛光よ、飛光よ

深夜特急〈第三便〉飛光よ、飛光よ

深夜特急〈第三便〉飛光よ、飛光よ

作家
沢木耕太郎
出版社
新潮社
発売日
1992-10-25
ISBN
9784103275077
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深夜特急〈第三便〉飛光よ、飛光よ / 感想・レビュー

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やまこ

インドのデリーからロンドンまであえてバスで行く旅。やっとここまで来たか感。ヨーロッパらしいオシャレなエピソード満載の中、筆者は旅の終わりに満足せず寄り道に寄り道を繰り返し、ようやく旅の果てに何が待っていたのかを見る。この終わりでは夢を抱いてしまって浮浪滞在者になる読者を無駄に増やすのではないかと思える暴力的な魅力。若い人はある意味読まない方がいいと思う。私は地中海のフェリーの甲版で女の人と酒を飲みながら夢うつつの会話をした所が好きですね。

2016/11/26

雲國斎

こんな素晴らしい旅を20代の一時期に経験できるなんて、ほんとうにうらやましい…。訪れた先々で筆者に手を差し伸べた異国の良き人たちとのふれ合いがこの長い旅の記録を心地よい読み物にしている。「ワレ、到着せず」の結びも良いね。あぁ、もう一度20代をやり直したい…!

2021/10/06

ヘビメタおやじ

正体のよく分からない異国の旅人を誕生パーティーに連れていくギリシャ人、泊まるところがなければ家に来いと言ってくれる人々。日本では考えられない素敵な出会いは外国ならではだなあと思って、ふと、待てよ、これは国ではなく時代かもしれないと思い直しました。昭和の下町ならば、こんな気のいいおっさんはいたんじゃないでしょうか。今も本書の国々は旅人に優しいのだろうか、そうあって欲しいものです。

2019/03/19

再び読書

6年という時間は残念ながら、ぼくから情熱を失わせてしまった。

ろべると

最終巻はトルコからギリシャを経てロンドンまで。これまでの混沌のアジアとは全く違う西欧文明の社会。沢木氏はギリシャからイタリアへ渡る船上で喪失感に苛まれる。「自分の像を探しながら、自分の存在を滅ぼしつくすという、至福の刻を持てる機会を、僕はついに失ってしまったのです。」彼の旅は終わってしまったのだ。観光旅行などてはない、自己を見つめる旅。 昔に読んだ後も、アジアの旅の圧倒的な記憶と比べて、この巻の印象は薄い。国際社会を動かしている欧米など一握りの先進国とは圧倒的に異なる世界が確実に存在することを改めて思う。

2023/03/29

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