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一瞬の夏

一瞬の夏

一瞬の夏

作家
沢木耕太郎
出版社
新潮社
発売日
1994-07-01
ISBN
9784103275091
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一瞬の夏 / 感想・レビュー

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ただぞぅ

ボクサーに必要なのは腕力ではなく足やバネ、眼のよさ。そんな素質を天才的に兼ね備えたカシアス内藤はデビュー後、連勝を飾り瞬く間に東洋ミドル級王者に輝く。だが元来の練習嫌いと気の優しさが致命的となりある一戦を機に転落していく。このまま終わるのか?そんな燻る思いは本人だけではなかった。沢木さんを始めジムの仲間達が葛藤をバネに換え4年半のブランクから再び栄光を目指していくノンフィクション。友として一人のボクサーのために身銭に切り、門外漢であるマッチメイクまで果たした沢木さんの行動力と情熱に心が揺さぶられる。

2024/10/10

たらちゃん

目を背けたくなる。ボクシングは命がけのスポーツ…スポーツと言って良いのか分からない位命がけの闘い。戦争でもないのに相手を殺さないと生き残れない。そう思わせる沢木さんの文に力があるのかもしれない。他の話なら大丈夫かな。ボクシングはもう読めません。

2016/08/16

マックス

★★★☆☆元東洋ミドル級のカシアス内藤が4年のブランクを経てカムバックするまでをシリアスに描いたノンフィクションです。ジムの移籍、ファイトマネー、マッチメイクなどプロボクサーにとって意外に知られていない現実も書かれており決してボクシングが華やかなものではないと知らされます。プロボクサーとして食べていけるのはほんの一握りの選手だけであってほとんどは仕事をしながら両立しています。何度も苦境に立たされても一人のボクサーを追い掛ける作者の想いが作品から滲み出ています。

2017/01/22

中川 勇也

★★★★☆ 一瞬で決着のつくボクシング競技の無地火さが印象に残った。ひたすら足掻いて、人として弱いところを持ったまま戦い続けた内藤が哀れであり、でも人間って誰しもこのように少なからず無様に生きていくものなのかもしれない

2021/07/15

bori

元東洋ミドル級チャンピオンのカシアス内藤の再起をかけた戦いを描いたノンフィクション。興業における「お金」を巡っての駆け引きとボクシングだけでは食べていけない現実的な収入(お金)の問題が生々しく描かれている。▼本書で描かれたラストから20年以上経った2005年、エディさんとの夢だった自分のジムを持ち、今年2月に御子息を日本チャンピオンにされた。物語の続きにも注目。

2014/06/22

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