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檀

作家
沢木耕太郎
出版社
新潮社
発売日
1995-10-01
ISBN
9784103275107
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檀 / 感想・レビュー

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nonpono

著者の旅以外の本で好きな本は?と聞かれたら、本書である。最近、モデルのヨソ子さんが自らのお葬式で本書を配ったと聞き、わたしは泣きそうになった。ヨソ子さんとは、映画化された檀一雄の名作「家宅の人」の本妻であり、映画では、いしだあゆみが演じた。ヨソ子さんから見た、作家檀一雄。檀一雄が手紙の中に求めるヨソ子さん、「殆ど亡びかかっているわたしを更新して貰いたい」という創作者としての希望と生活者ではエゴの狭間に、金策をしながら子育てしながら母を生きることに精一杯なヨソ子。その齟齬から生まれた檀の恋と放浪かとなる。

2024/10/02

ポン

発売されたころにも一度読みましたが、読んだ自分の年によってここまで感じ方が違うのかと。作品の奥深さを知りました。続いて『無名』(幻冬舎 2003/9/1発売)も読んでおります。

2021/05/06

りんりんきりん

檀一雄の「火宅の人」を読んだのは、20代のことだと思う。 沢木氏が筆者だが、ほとんど全編を妻よそ子の視点で彼女の筆で書いたという一人称で進んでいく。奔放で傲慢で勝手で、という「火宅の人」で感じた檀一雄の印象とは違う、清潔で洒脱で人間味のある彼が浮かぶ。 私自身が結婚、子育てをしてきた現在にこの書を読んだことも良かったと思う。こんな人が夫だったら、大変だがとても魅力的な人だな〜。

2014/10/02

ジュール

衝撃的な「火宅の人」檀一雄。その妻のソト子の視点で描く。無頼派と言われながら繊細な面のあった夫、でもこのような夫でその火宅の状況を雑誌に発表されていた妻は堪らないだろう。ただもう少し檀の視点もあれば。「火宅の人」再読しよう。

2023/12/16

anken99

久しぶりに耽読する沢木耕太郎ワールド。テーマはあの火宅の人、檀一雄さんの妻。妻の一人称で語られる檀一雄との日々、あるいは半世紀。これだけ振り回されても。。。愛だろう。愛。これまた愛の一つの形。じっくりと読ませていただきました。

2019/08/22

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