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作家との遭遇 全作家論

作家との遭遇 全作家論

作家との遭遇 全作家論

作家
沢木耕太郎
藤田嗣治
出版社
新潮社
発売日
2018-11-30
ISBN
9784103275206
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作家との遭遇 全作家論 / 感想・レビュー

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starbro

沢木 耕太郎は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。40年以上前から現在に至るまで書かれた作家論なので、ほとんどの作家の名前を知っていても、ほとんどの作品を読んでいないのが残念です。しかし本書で著者の卒論「アルベール・カミュの世界」を読むとは思いませんでした。経済学部なのに文学部的なテーマの卒論を優と評価し、卒業させた横浜国立大学は太っ腹過ぎます(笑)もし卒業していなければ、作家 沢木 耕太郎は存在していなかったかも知れません。

2018/12/13

鉄之助

沢木耕太郎は「旅」と「遭遇」で出来ている、とつくづく思った。沢木と22人の個性的な作家との遭遇が、キラキラと綴られている。「必死の詐欺師」は、井上ひさし。「記憶を読む職人」なら向田邦子。「獅子のごとく」は、なんと高峰秀子。各章の表題が秀逸だ。向田の項は、原稿を書いている最中に台湾上空での飛行機事故で向田が亡くなる、という劇的状況を淡々と描き、心を揺さぶられた。初出は、文庫本の「解説」が多いようだが、集めてみるとそれぞれに味があって、さすが沢木耕太郎、と思わせる。

2018/12/27

KAZOO

「銀河を渡る」エッセイ集に続いてこちらは、「作家との遭遇」ということで沢木さんが出会った作家についてのエッセイです。ある意味人物論・作品論のような感じも受けます。内外22名の作家とご自分のカミユについての卒論が最後に掲載されています。経済学部ご出身なのにこのような論文を書き上げたとはさすがに大したものだと思いました。私の好きな作家についてのものが多く、向田邦子、塩野七生、山口瞳、吉村昭、阿部昭、小林秀雄などを読むにつれ再度その作家の作品を読みたくなりました。

2019/03/24

レモングラス

沢木耕太郎さんが作家と「遭遇」する場は「酒場」以外にもうひとつ「文庫」の解説を書く機会、とあとがきにある。文庫を購入するときは解説を確認する。沢木耕太郎さんだと迷わずレジへ。23名の作家論を読むことができるこの本、開くたび好きなページばかり読んでしまい読了できずにいる。色川武大のページは度肝を抜く驚愕の読み応え。エピソードで好きなのは吉行淳之介、井上ひさし。田辺聖子、向田邦子、吉村昭、阿部昭、高峰秀子、檀一雄、小林秀雄、山本周五郎は何度か読んだが、塩野七生、山田風太郎ほか未読の作家のページも読み進めたい。

2021/02/25

NAO

藤田嗣治の「小さな職人」シリーズの絵を装画に使った沢木耕太郎のエッセイ集が昨年2冊刊行された。この本はそのうちの1冊で、沢木耕太郎による、23名の作家論。1980年代に書かれたものが多く今ではあまり読まれなくなっている作家もいるが、沢木耕太郎のとらえ方が何とも真摯かつユニークで、気になって仕方がなくなる作品が幾つも。特に面白かったのは、小林秀雄の作品論。最後のカミュ論は、なんと経済学部だった沢木耕太郎が卒論として書いたもの。

2019/07/16

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