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オレンジシルク

オレンジシルク

オレンジシルク

作家
神田茜
出版社
新潮社
発売日
2016-04-27
ISBN
9784103289838
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オレンジシルク / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

北海道出身作家神田さん作品4作目で、今回は「マジシャン」をテーマに‘芸人’の世界を相変わらず喜怒哀楽をバランスよく綴っています。ほとんど知らない手品・マジシャンの世界をわかりやすく書いてくれているので、読みやすいは読みやすいのですが、なぜかこう他の作品にも感じるコトですが、イマイチこうココロに残らないというか響きが足りないというか・・・。登場人物の誰にも十分に魅せられないまま読了してしまう傾向にあります。クセのある人物を登場させてくるのはいいのですが、ただのイヤなヤツの印象しか残らず、なんか残念です。

2016/07/13

ウッディ

同類と思っていた冴えない女友達に彼ができたことをきっかけに、マジシャンに魅せられる印子。推しのユウトのそばにいられるだけで良いと思っていたのに、自分の気持ちだけが空回りしていると気付いた印子は、彼と同じ景色を見るために、信金を辞めて、マジシャンに弟子入りする。自分の方がマシとマウントの取り合いをする印子とキヨミの醜い争いが鼻についたが、どうにもならない人生や運命の中で、ほんの一瞬だけでも、奇跡を信じさせてくれる手品の世界に魅了されていく気持ちに共感した。天鈴さんのお別れ会では、少しホロっとさせられました。

2023/05/30

さっこ

読友さんのレビューを見て手に取った一冊。信金勤めで恋にもとんと縁のない印子、30歳。イケメンマジシャンに一目惚れし、恋や友情にあたふたの毎日。自らも一念発起マジシャンの道を歩む。印子の毒ある心の声にクスクス笑いながら読んだ。信金の支店長や天鈴姐さんとの友情も楽しくて心が温まる。最後は少ししんみりしたけど楽しい読書だった。「亡くなった人が元に戻ってもう一度会いたい。元に戻ったらいいな、そんな気持ちがマジックの始まりじゃないか。」印子の言葉に、支店長と一緒に私も泣けた。

2022/04/29

ゆにこ

親友に彼氏が出来ても、寂しさと嫉妬は心に隠せばいいのに。親友との電話で何でも言っちゃうのに驚いた。私はダメな人間、何の取り柄もありませんと過度に謙遜する所も苦手。後半からは自分に自信を持とうと頑張る主人公を応援しました。

2016/06/06

九月猫

おもしろかった。三十路を過ぎた印子の初めての恋。この印子、自分に自信が無さ過ぎてネガティブで天邪鬼で、正直に言ってとても感じが悪い。お話の方も、信金を辞めてまで追いかける彼とマジックの世界に「いやいや、なんでー?」とツッコミどころはあり過ぎるほどある。だけど。わいわい座での親友の仇討ちのステージでのハモった「ははははは、いいいいいっ!」の千手観音を想像したら、あまりにシュールで大笑い。ツッコミも吹き飛んじゃった。演芸場や寄席、その出演者たちの描写は講談師である神田さんこそかなぁと興味深く、楽しかった。

2016/06/23

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