常設展示室: Permanent Collection
常設展示室: Permanent Collection / 感想・レビュー
鉄之助
味わい深い短編集だった。原田マハ、得意の美術モノ作品。読んでいながら「だれもが、心に常設展示室を持っている」と感じた。私にとって、常設展示の絵は? 東山魁夷の『道』かな、と思っていたら、最後の作品にその『道』が出てきたから、びっくり! この絵ができた背景に「(魁夷は)多くの物を捨てたんだと思います」というセリフ。今まで私が、何となく感じていたことをズバリ言い当てられ、同感、同感と思わず手をたたいてしまった。
2024/02/04
starbro
原田 マハは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者の真骨頂、アートに纏わる短編集でした。オススメは、『群青 The Color of Life』& 『道 La Strada』の2作です。
2018/12/02
しんごろ
これぞ読みたかった原田マハ作品!たかが絵されど絵、絵ひとつで人はきっかけ、気づき、変化をくれるんだろうなあ。他の短編の存在が忘れてしまうほど、『道』がめちゃめちゃ良かったです。涙腺崩壊でした。
2019/02/25
うっちー
美術の造詣に加え、文章の巧みさ原田さんの素晴らしさです
2018/12/10
ウッディ
ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティスそして東山魁夷。一枚の名画から広がる6つの物語。タイトルは憶えていなくても、どれも見たことのある絵画でした。一つ一つは短い話で、ひねりのない直球ながら、じわーっと心に染み入るストーリーでした。特に生き別れた兄の優しさを一枚の絵から思い出す「道」が印象的でした。ベタといえばベタだけど、不覚にもウルウルしてしまった。いつか自分にも大事な一枚の絵が見つかるかもしれない。その時は心の常設展示室に…。
2019/06/30
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