超人探偵
超人探偵 / 感想・レビュー
wang
推理小説のパロディは推理小説になる宿命にあるし、またそうあらねばおかしい。映画や喜劇、それにミステリーにも造詣が深い作者による、推理小説のパロディ。前作「神野推理氏の華麗な冒険」の続編として9作収録。ワトソン役がテレビ局のプロデューサー、神野氏は放送作家という組み合わせでテレビ局が舞台になることも多い。鬼面刑事、旦那刑事なども前作に引き続き登場。旦那刑事の間抜けさや、唐獅子株式会社の登場人物がゲスト出演するなどユーモラス。意外な犯人をほんの小さなヒントから解明する推理も見事。
2021/07/01
横丁の隠居
再読である。探偵にしてテレビのシナリオ・ライターである神野推理氏が復活する。いずれの掌編も職人芸といっていい、推理小説のパロディになっているのだが、どうも今一つ印象が薄いのはやはり神野推理という主人公のキャラが立っていないから、のように思われる。むしろワトソン役で語り手の星川の方がまだしものように思う。そこへおなじみの学然やらダーク荒巻やらが絡んでくるのだが今一つ精彩を欠くという印象である。
2021/06/28
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