KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

浅間

浅間

浅間

作家
立松和平
出版社
新潮社
発売日
2003-09-01
ISBN
9784103336105
amazonで購入する

浅間 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

kurousagi

噴火の様子はまさに地獄絵図で恐ろしいんだけどそれ以上に平穏生活パートが恐ろしい。今なら大事件であろうことが公然と行われていて被害者はその後も何事もなかったかのように平和に生活しているとか、恐い。壊滅した村で生き残った人々がほぼ強制的に結婚…まではいいとして、舅姑子供まで適当にマッチングさせてあてがわせてハイ一家族一丁出来上がり!って、怖すぎるわ。「水に何かを少し入れただけで泥水になり塩水になりしてしまう」という話とか、和尚さんの話は随所で良かった。人間て怖いね。

2017/12/01

mike

浅間山の麓の村に生きた人々。 厳しい自然がゆえの貧しさ、天災を、やることをやり、できることをやり、乗り越え小さな幸せを得る。 その喜びに感謝する。 自然には逆らえないことが起きてもまた立ち上がる。 和尚の説法はなるほどと思う。

2016/09/30

wasabi

終始せつなさが募り、息苦しくもなる描写。登場する人々には、一様に人間味があるのが救い。現実はさらに厳しくあったとして、華々しく語り継がれる武勇伝よりも史実に近いお伽であると思う。

2006/02/03

シュラフ

浅間山大噴火(1783年)をテーマにした物語。浅間山の麓の貧農に生まれたゆいは宿場町の飯盛女として働く。3年の年季があけ村に帰り、馬引き男と所帯をもち子宝に恵まれる。飯盛女の仲間から教えられた養蚕に成功。決して裕福ではないが、つつましい幸せ。だが、浅間山がある日爆発。ゆいは助かるが、家族を失くす。村の生存者らと擬似家族をつくり、新しい夫・子・舅と姑らとの新しい生活。そして再び養蚕をはじめるため不毛の大地に蚕の餌となる桑の木を植える。"天命によって人は生かされている"、そんなことを強く思う作品である。

2012/11/25

寿里子

読み応えありました。前半は養蚕、後半は大噴火。そして皆さんのおっしゃるように和尚の言葉も重みがありました。

2021/02/23

感想・レビューをもっと見る