戊辰繚乱
戊辰繚乱 / 感想・レビュー
ゆみねこ
やっぱり私は会津が好きだと、この本を読んで再認識。中野竹子と山浦鉄四郎の恋を成就させてあげたかった…。「ならぬことはならぬ」会津士魂がマイナスになってしまった会津藩の軍事部の失敗、戊辰戦争は切ない。天野純希さん、初読み。
2016/02/02
ともくん
幕末、新選組ものに恋愛を取り込んだもの。 山浦鉄四郎と中野竹子、会津藩を中心に物語は進んでいく。 会いたくても会えない二人。 恋愛よりも、己の志の方が大事な時代。 歴史小説としては、少し浅い印象。 恋愛ものとして読むと少し切なくなる。
2019/06/20
桜もち
新選組、山浦鉄四郎が主人公。奥さんで会津の烈女、中野竹子(史実?)も大きなウェイトで出てくる。勝ち目のない戦を籠城して戦うなんて本当に耐えられない。会津戦争の時、女子だけの薙刀隊を結成したはいいが実際の大砲と銃弾が飛び交う戦場に出たら、刀槍は話にならないと身をもって悟ったところがリアルで、気づくのが遅すぎて、でもそこまで彼女たちを追い込んだものの方に憤りを感じる。薩長でもあり会津士魂にこだわって時流を見なかった会津藩でもある。やっぱり女子には日本刀重いのかな?なんで女子だけ薙刀なんだよー!
2016/11/27
TATA
天野さんは長宗我部元親を扱った「南海の翼」に続いて二冊目。会津藩士山浦鉄四郎を中心に幕末から戊辰戦争に至るまでの新撰組と会津藩の悲劇を扱った一冊。時代物には似つかわしくなくやたら漫画的な登場人物や会話なのですが、かえってスピード感や悲劇性が強調されてこういうのもありなんだと思わされました。あらためて会津の悲劇を一読し、20年ほど前に大して歴史のことも勉強せず観光気分100%で会津若松に行ったことを後悔しています。
2017/10/11
いたろう
新撰組に加わった会津藩士、山浦鉄四郎を通して戊辰戦争を描く。後半、大部分が凄惨な戦争の場面なのに、離れ離れになっている鉄四郎と竹子の思いが小説をかたち作る。近藤勇・沖田総司・土方歳三という新撰組の有名な人物はともかく、山浦鉄四郎、中野竹子・優子姉妹はてっきり架空の人物かと思ったら実在の人物だったのね。それにしても、会津地方の人がいまだに山口県、鹿児島県の人を嫌っている(?)というのもうなづけるかも・・・。
2013/10/11
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