胃が合うふたり
胃が合うふたり / 感想・レビュー
ぶち
裏表紙に描かれた2匹の猫。はて、この絵にはどんな意味があるのかしらと読み始めれば、冒頭に著者のお二人の言葉が。千早茜さんは「餌場が同じ野良猫……非常に胃が合う」。一方の新井見枝香さんは「モンプチでも猫まんまでも同じ勢いで頭を突っ込む猫……いい匂いがすれば見境がない」と。ストリップ鑑賞のおやつ、銀座パフェめぐり、コロナ禍に交わすご馳走便、人生を変えた日の中国茶....胃が合う友と囲む食はそれぞれが好きなように食べて、会話が適当になっても気にしない。野良猫の食事っぽい。そんな関係が面白くて、羨ましい。
2022/06/12
Ikutan
千早さんの旺盛な食欲は知っていたけれど、いやぁ、新井さんの食べっぷりはそれ以上ですね。大雑把でマイペースな"新井どん"こと新井さん。神経が細やかで、こだわりがあって、メモ魔の"ちはやん"こと千早さん。性格は真逆だけど、美味しく食べることへの熱い思いは共通。パフェ巡りやストリップ観賞、スーパー銭湯。色々体験しつつそれぞれの思いを綴る。まあ、本当によく食べる!その食べっぷりには惚れ惚れ。何よりふたりの関係が凄く素敵で、羨ましい。新井どんが踊り子になってしまったのはびっくりだったな。檸檬さんのイラストも楽しい。
2021/12/01
いたろう
千早さんのエッセイと思って手に取ったが、共著者である、カリスマ書店員でエッセイストの新井見枝香さんのことは、全然知らなかった。友人同士である千早さんと新井さんが、同じ題材で交互に書く、食に関する「胃の合うふたり」のエッセイだが、二人の食べっぷりのよいこと。そしてエッセイは、食に関することにとどまらず、二人の交遊関係、私生活に及んでいく。このエッセイの連載が進むうちに、千早さんは、京都から東京に引っ越しをし、新井さんは、ストリップ好きが高じて、アラフォーでストリッパー・デビューをしてしまう。何ともびっくり。
2022/01/15
sayuri
「ちはやん」「新井どん」と互いを呼び合う新井見枝香さんと千早茜さん。胃袋のソウルメイトとも言える二人が、共に囲んだ11の食卓を往復書簡の様な形で綴ったエッセイ集。作家業一本に専念する千早さんと、書店員と踊り子とエッセイストを兼任する新井さん。繊細な千早さんと大らかな新井さん。知れば知る程、真逆な二人。でもいざ食を前にすると一気に心地良い空気が流れる。付かず離れずの程よい距離感。けれど互いの事はいつも頭の中にあって、思い遣りの気持ちがそれと分からないように感じられる。二人の関係性と食への弛まぬ貪欲さは憧れ。
2021/12/22
りぃぃ
食の好みが合う人はいるけど、胃が合うって少ないかも!!性格が全く違うふたりが、さりげなく気遣いあいながら、貪欲に食べることを楽しんでいて羨ましい✨こんな友達欲しいな~
2022/05/21
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